30
チクチクとささる視線に耐えて早数分。早く教室に帰らないとやばいんですけどーいや先生も急がないとやばいじゃないっすかー。さあさあ教室行きましょうよ!
「…な、何か」
「…」
「黙るのなしですよー、黙ったら負けゲーっム!はい先生負っ「黙れ」黙ります。」
「…」
「…」
何だろう、これ何という拷問かしらー。ほんと近頃の教師ったら嫌になっちゃう!皆フランシス先生を見習えばいいよ!
「ってちけえええええむっむううう!!」
「…次騒いだら犯す。」
「…」
「…良い子だ。」
「っ?!」
キスする5秒前ののカップルの距離くらい私に近づく先生の手に口を塞がれて何度も大きく頷けば、口角をあげた先生が私の首筋にキスを…と考えた私は甘かった。そうだこのセクハラ教師をなめていた、対セクハラ教師レベルが5下がっちゃったよって私冷静だなあ頭の中!
「っつ、」
「はっ、ほんとお前面白いな」
「〜っ!なっ、なっ何すっ、うばばばばばば?!!」
「っと、…俺を突き飛ばすとは良い度胸してんな、…凛?」
「せっ、セクハラする先生が悪いんすからねちくしょううううう!」
「首筋噛んだだけだろ」
「それを世ではセクハラと呼ぶんですよ!!」
うがあ、と言い返し、スリッパが脱げたのも気にせず椅子に足をあげて体操座りになって噛まれた首筋を手で隠した私を見て舌打ちするセクハラ教師。ふんだ、もうカークランド先生なんて呼んでやりませんよ!セクハラ教師で十分だーい!
「スパッツ履くな、空気読めねえな」
「ぎゃああああああどこみてんでしかっ…ちょ、かんだしゃないですかああああ!」
「は?見せてきたのは凛だろ。あきれる痴女だな。」
「誰が見せるかあああ!こんのセクハラ教師…!」
あああ情けない、セクハラ教師野郎に太ももを晒してしまうとはあたしゃ情けないぜ!もう熱い熱い熱い!何が何だかわかんなくなってきたし、もう逝きたい。あっちに。そして三途の川で泳ぐんだ、へへ。
「セクハラ教師じゃないだろ?」
「セクハラ教師ですー」
「名前も呼べないとは幼稚園からやり直すか?」
「ひいっ!だっからいちいち近いんですよおおおお!」
「凛がちゃんと名前呼ぶまで…いや、呼ばないなら強行手段…」
「カークランド先生」
「…」
「あ、あー、あー…あーさ…アーサーせんせい!」
「っは、はははははっ!」
「な、笑わないでくださいよ失礼しちゃいますね!!ふ、ふんっ!」
大きく笑う先生を見ていたらいつもの爽やかなアーサー先生なのにさ、本性を知ったら「爽やかスマイル!」なーんて言えないよ!…って笑いすぎなんすけど、ごっつむかつく。
「ああもう!教室戻りますからね!」
「ああ。…あ、どうでもいい事だがこれ返すな」
涙が出るほど笑ったらしく先生の目尻には涙が。ちくしょうむかつくな!それよりこの袋は何すか。爆弾?
「…これは?」
「凛の制服。」
「こっちがメインんんんんんん!!どうでもいい事じゃないっすよ!!」
(あと首、気をつけろよ?)
(…はい?)
(鏡見たらわかると思うが。)
(…も、もしかして、)
(もしかして…だな)
(セクハラあああああああ!!)
##
2日連続きわどい話乙←次からはろさまとかロマとか親分とか出したいよー恋しいぜー
1230