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私に向けられる強烈な視線が、2つ。1つは私に何か期待を抱いているのかどうかわからないがニコニコと笑って何か聞きたそうだ。もう1つは睨むに近い。




「…ははははは、私モテ期かっなあうはあもてもてー、」



「…」



「ふっ、ふふっ、」




「はいはい香さんや怖いですぞー、額に穴が空くからこっち見んなしー、湾は落ち着こうね、あと殴らせてね?」






ははははは、と乾いた笑いを発し続ける私に対して香は私を睨むばかり、湾はふふふと笑うばかりでどうも話が進まない。ああ申し遅れましたわたくし今をきらめく女子高生春日凛と申します、昔からの幼なじみ、香と湾が家に帰ったらいたのですねはいまったく困りましたよはい。




「…凛」



「やだなあ目が怖いぞっ!」



「…」



「すみませんどうぞ続けてたもれ。」




「…湾から聞いたんすけど」




「こら湾んんんん?!!」



「悪気はないわよう、ただの一人言を香が聞いてただけだもの」



「なお悪いわ!それより貴様あああ!!見てたなら助けんかいいいい!!」



「助けるわけないじゃない!」
「いやもう幼なじみとしてそれはないんじゃないかなーなーんて、凛かなりヘコむ的なーなーんて、香の視線ででこヘコむ的なー」




先生に拉致されている現場を見た幼なじみはまず助けるだろう。うん、これは当たり前の行動だ。それが何だこの小娘えええええ?!幼なじみがセクハラされても何も思わないのか!!





「それより、何で制服じゃないんすか、」




「きゃあああああカークランド先生の精「とりあえずお水の中に顔を埋めていようねー、」」




「…あの眉毛埋める」



「いや信じないで欲しい的なただスープ溢しただけ的な」




「スープ?!え、手料理食べさせてもらったの?!…俺の料理に酔いしれろ、そして食後はアッー?!!」
「だっからだまらんかあああああああい!!」




「…あの眉毛刺す」




「もうやだこの2人。」






先生宅でも精神的にやられたのに何で家に帰っても傷を抉られなくちゃならない何故だいマイゴッド、ん、何だって?安楽死?はは、オーケイどっちにしろ死んでしまうんですね私。ああせめて死ぬ前にはカリエドティーチャーに「きゃああああ地面に落ちてる人参の皮に滑ってこけたついでに先生にダアアアアイブっ!!」ってしたかった、




「ああもうまとめようぞ!この混乱した事態をこの凛さんがまとめてみせようぞ!!」




まず!と香を指差して、先生とは何もない!いや視覚的スキンシップという名のセクハラは受けたけどね!と声高々に言ってみせる。


続いて湾を指差して、何だかんだでご飯一緒に食べて私が溢して風呂貸してもらっただけ!と言う。…うん、間違ってはいないはずだ。





「…嘘ついたらフマキラー顔に噴射するっすよ」




「真顔で怖いこと言うなし。」



「それだけでも美味しいわ、いやでも一番気になるのは大まかな出来事の間のすき間時間…!はあ、想像だけで白菜7つ食べれるわ!」




「白菜かい。主食白菜とか笑いを通り越してひいちゃったよ」








(でもとりあえずあいつ殴る)
(やめてくださいまじでガチで私に返ってきちゃうからだーめーだーかーらーねー)
(今後の二人と取り巻きに…期待!)
(期待すんなし)




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