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「おーせんせーい、これ何で未然形の終助詞なんですか」




「未然形の終助詞だから未然形の終助詞ある。」




「わかりませんって、」



「別にそれはどうでもいいあるよ、」




「他の先生はこれテスト絶対でるぞ〜むふふふって言ってましたよ。」



「そっ、そんなの初耳あるよおおおっ?!」




「古典しっかり。」





ノット古文イエス漢文
(未然形の終助詞教えてくださいって)




週に三時間ある教科、古典。…いや別に古典以外にも週三はたくさんあるけど。王先生ことおー先生は漢文はこれでもかというほど熱心に教えるのに古文は超絶雑だ。決め台詞は…





「まあ気にすんなある」




「そうですね。」




「ちょっとお待ちなさい。」



「あ、本田先生、先生何で未然形の終助詞なんですか?」



「先生は未然形の終助詞ではありません紀元前からやり直してきなさい。」



「そういう意味で言ってないっすよ!今日も冷たいですね、氷河期なんですか?!」



「先生トイレ!こら、先生はトイレじゃありません!っていう日本伝統の文化あるね?!!」



「先生トイレ、先生はトイレじゃありませんって日本の文化だったんですかあああああ!素敵じゃないですか!」




「ああもう…お二方とりあえず三十分二酸化炭素を出さないでみましょうか…」




呆れたように言う本田先生だがそれ遠回しに…いや結構直に死んでくださいっておっしゃってますよねえええええ?




「まあ私も古典担当のクラスもありますし…凛さんが三回回っておにいたんと言ってくださるなら教えてさしあげましょう…さあ、早くやりなさい」




「何ですかその羞恥プレイ?!」



「凛さんの存在自体羞恥ですから大丈夫でしょう。」




「今日はいつもよりトゲが刺さりますあいてて。」




「中国直伝の薬あるあるよ!」



「あるある?」



「ある、あるよある。」



「あるある言い過ぎてさっぱりぽんです。」



「ふはははは…凛さんの存在がさっぱりぽんです。」




「泣いていいですか。」




「いいですよ、思う存分啼かせてさしあげましょう。」





妖艶に笑う本田先生から逃げるようにおー先生の後ろへ隠れた。嫌な予感しかしない、





「仕方ないあるね、凛は…」




「おー先生…」




「おーじゃないあるわんあるって何回言わすあるか。」




「34回目…っす、」



「まあいいある。仕方ないから漢文教えてやるね!」



「いいから未然形の終助詞教えてくださいってば。」







(何で国語関係の先生って変わった人が多いんですか、むふふふって言ったり雑だったりえろかったり…)
(凛さんに言われたくありませんよ。)
(李白からいくあるよー!)
(いいから「なむ」の識別教えてくださいってえええええ!!)


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