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「はははははは」
「ふふふふふふ」
ブレンドティーは絶品
(なるほど英国紳士。)
笑っているのに笑っていない二人に挟まれて3分くらいがたった。もちろん廊下のど真ん中で、だ。行き交う生徒の視線と今日の気温が暑いな、ほら窓の外の木に止まってる鳥だって私みたいにうなだれてる。
「はははははは」
「ふふふふふふ」
「はははは「しつこすギルベルト!良い年して喧嘩だなんてああ大人ってやあねまったくもう!それより暑いっす!お二方近いっす!先生胸でかくて私泣きそうですうおおおおおおお」」
「あらっ、ごめんなさい凛、つい白熱しちゃって…。でも大丈夫安心して、私が揉ん」
「エリザベータ先生が変態発揮するまえに教官室行くぞ」
再びはあはあ言い始めたエリザ先生を置き去りに英語教官室へと向かった。先ほどまで騒いでいたからかこの沈黙は辛い。何故今、廊下に人がいないのさと真っ白な廊下を歩き続けた。
「ふいー…やっとついたああ、」
「ごくろうだったな。」
「ええ大変ごくろうでしたよ。」
「お礼、と言っちゃ何だが…紅茶、飲むか?」
「別に飲んでやらんこともないです。」
「よし、教室帰れ。」
「嘘ですって!!わあい、カークランド先生紅茶だあっ!たっのしみいいい!」
体の前でぶりっこポーズを発動させて、でもインスタントですよねと補足すると椅子に腰かけて足を組んでいる(ちくしょう足なげえな。)先生は得意気に言う。
「インスタントじゃないぜ?俺特製だから飲んだことないと思う」
「へえ、ブレンド…」
「じゃあ今から淹れるからな、」
「よっ、カークランド先生!」
口の横に手を添えてそう言うと、それ、とカークランド先生に指をさされた。こおら人に指をさしちゃあかんやん!あああ明後日体育あるやん、会えるやんかあああ!!
「っとつい妄想がはあひい、…で何ですか先生?」
「カークランドって呼ぶな。お前だけだからな、カークランドって呼ぶやつ。」
「…湾とかも、呼んでますけど」
「…」
「…」
「…よっ!アーサー先生!」
「おう、座って待ってろ。すぐ淹れる。」
適当に近くにあった回転椅子に腰をかける。周りを見渡せどごちゃごちゃした机とかプリンターとかだけで他の先生がいない。
「うはあ良い匂い…」
「味は保証する、…どうぞ。」
「おー!いただきます!」
ごくり、と一口飲めば笑顔、だ。そんな私を凝視する先生も嬉しそうに笑った。…お、今までのとは何か違う笑い方…
「…」
「俺の顔に何かついてるか?」
「いや…アーサー先生ってそんな風にも笑うんですねって。」
まじまじと見つめて言うと、きょとん、とした顔で私を見た先生は頬をほんのり赤くして視線をそむけた。
「何だよ…駄目、か?」
「ふふふふー、そんなこたあないですよっ、むしろそっちの方が好きです。アーサー先生って笑うと幼いんですねーぶふっ」
ぶふふふ笑うと(顔はきっと破壊的なキモさ)手で口を覆う先生が私の頭をくしゃっと撫でた。
…その時、高い鐘の音が学校中を包んだ。
「…チャイムなったあああああああ?!!」
「うおっ?!よし、ダッシュで帰れ!」
「先生の裏切り者おおっ」
(あうあー、次本田先生だあ…殺される。)
(おや、凛さんがいませんね…)
(凛…俺のせいか、くっ…胃痛が…)
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