14
「っと、」
「あれ、ルートどこいくの」
「ああ、ちょっとクラス分の週末課題を出しに、な」
「さすが委員長っすね!」
全然似てないですよね
(何て似てないんだ)
クラス分の英語のノート数学のノート古典のノート現代文のワークブックを持つルート。重い、いうより量が多すぎてさすがにがたいの良いルートでも無理だろう。
「よし、凛さんが手伝ってあげよう!」
「いや構わない」
「…」
「…」
「…よし、凛さんが手伝ってあげよう!」
「…よろしく頼む」
そう言いながらも英語のノートだけ私に持たせるむきむきルート。いやいや半分持つよと言ってみる
「女子にそんなに持たせはしない」
「いや俺、女子じゃねえから、スカートはあれだ、趣味だ」
「…」
「え、ちょっとは疑って?!何ルート、うっすら私の事オスだと思ってたの?!」
「いや…その、…すまない」
「ナンテコッター」
冗談かと思っていたが真面目なルートのことだろう、本気だ。…え、ちょっとショックだ、悪いと思っているのか歩きながらもチラチラとすまなさそうに私を見るルートを見るとさらにショックだ
「おールッツじゃねえか!」
「おお兄さん、…ネクタイが曲がっているぞ直せ」
「はいはい、ルッツは相変わらず真面目だなー…ってルッツが女子と歩いて…?!!えええええ…って凛じゃねえか!」
「どもっ!…ってええええええええええええ?!!」
「いやいや何で驚いてんだあ?俺の顔なんかついてるか?ルッツ」
「いや、何もついて…おい、口にチョコがついているぞ、校内では菓子は禁止だ!!」
「っお、ちげえよコーヒーの粉食べたんだっつーの!」
「ああ、そうだったのか。」
「ツッコミ所が多いよ!」
思わず英語のノートを落としそうになった。提出がカークランド先生だからだろうか、女子のノートがすっごい。ちくしょうめ体育ノートがあれば一冊丸々愛を綴るのに…!!
「ああ貴方は何故そんなに素敵なんですか、でも少しくらいトマトから離れて私を見て!さあ、好きなだけカモン!!」
「逆に俺がツッコミいれたいんだけどよー、とりあえず落ち着け。」
「はあ…はあ、すみません!少し妄想がはみでちゃいました。」
「まったく仕方ねえな凛は」
「…」
「あ、ルートひかないで?!というか兄弟ってガチっすか」
私がそう言うと二人は顔を見合わせて笑って、そうだがって。えええだってこんな賢くて真面目で堅物なルートと馬鹿そうで明るいギルが…
「失礼だな」
「おおっと失礼。」
「では兄さん、今から提出するものがあるからこれで失礼する。」
「おー頑張れよ!」
「さいならっギルっ」
(どれからだすの?)
(数学からだな、で古典と現物、)
(ひゃほうフランシス先生だ!!)
1006