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「うん、じゃあ今日はおしまい。はい号令、」
そうふわっとエンジェルスマイルをくりだす先生に全凛が泣いた。そんな私を見て呆れたようにため息をつく委員長もといルートが号令をかけ、授業は終わった。
数学数学数学
(笑顔+優しさ=エンジェル)
「凛っどこいくの?」
「えへへ先生んとこ!」
「また行くんすか…」
「あ、違うよフランシス先生だよ!」
「…カリエド先生ではないのか?」
「うん、今回はフランシス先生!」
そう言って笑う凛は先ほど教室から出ていったフランシス先生を追いかけた。
「珍しいわねー、カリエド先生じゃなくてフランシス先生だなんて。…でもありだわ、優しい天使みたいなフランシス先生と爽やかカークランド先生にはさまれる凛…きゃああああ金髪美味しい!」
「わ、湾ちゃん…?金髪は食べても美味しくないよ?」
「トーリス、別につっこまなくてもいい的な、ほっとけばOK」
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廊下で見たのよ、私のエンジェルが綺麗な羽を生やして挨拶をする生徒にその素敵スマイルで返事をするのを。何て素敵なの!私も負けてはいられなっーい!さあさあ突撃アタックうううう!!届け!私のこの思いよおおおおお!!
「マイエンジェルはあはあ!!」
「っうわ?!!」
「ふわあああ先生良い匂いがする!」
「まあーた凛ちゃんか、先生驚いちゃった」
後ろから勢いよく抱きつくと先生は相当驚いたようで手に持っていた教材を落としかけた。でももう慣れたみたいで私が喋ると優しい声で笑ってくれた。
「ほらほら皆見てるから」
「先生は誰にもやらん!」
「会話成り立ってないよ凛ちゃん」
私という抱っこちゃんを連れて歩き出す先生。ああほんと私のお母さんとチェンジしてほしい限りだよ、お腹すいたーって言ったらあぐらかいて韓ドラ見ながらあと五分、って言って二時間またせる母さんとチェンジいいいい!!
「ねえねえ先生ー、何か手伝う事ないすか?!」
「お、手伝ってくれるの?ふふ、じゃあ肩でも叩いてもらっちゃおうかなー、なーんてね」
「うおおおおおお!??先生の神聖なる肩ああああああ?!!」
「あ、冗談だよ凛ちゃん?!」
(じゃあプリントまとめてもらってもいいかな?)
(もちろんっす!)
(ふふ、ありがとう)
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優しいママが大好物です^//^
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