はい、君達遅刻ですか?
「お待たせしました!」
「待たせ過ぎやど阿呆。」
「うっ、」
「す、勝呂くんっ!」
わざとらしく輝くような笑みで言ってみるが彼はどうやらご不満のようでいつものように眉間にシワをよせていた。今や眉間はデフォルトのような気がしないでもない。でも仕方ないですね、10分も待たせた私が悪いんですから。
「ごめんなさいっ!じ、実は金造さんとバトってまして…」
「バトったって…何しよんや朝っぱらから!…まあ俺は慣れとるからええけど杜山さんにはちゃんと謝りい、」
「しえみちゃんごめんね」
「えっ?!いや、いいよいいよー!逆に私が謝りたいもん、」
顔を赤くして両手を大きく振る彼女の言い分は「二人の邪魔しちゃってごめんね」らしい。確かに彼女はいつも同じ学校の男子(彼氏じゃないって真っ赤になって言いはってたけど実際はどうなんでしょうか)と行っていますが…。
別に邪魔だなんてこれっぽっちも思ってないですし、むしろしえみちゃん可愛いし、しえみちゃん総受け本出してしまいたいくらい萌え要因だし、竜士くんと絡んでくれたらご飯8杯いけますもりもり!…ってそれはおいておいて。
膨らむ妄想を無理やり止めて、別にいいんですよ!人数が多い方が楽しいですし、ねえ竜士くん?と隣りにいる彼に問えば、一瞬強ばった顔をして数秒間黙りこみ、ため息をついてそうやな…とだけ言った。そんな彼を見て彼女はわたわたと慌てるばかり。
「あ、そっ、それじゃあ早く行こうか、遅刻しちゃう」
「そ、そうやな…」
「?」
▽
息をきらして通り過ぎた校門。間に合わない気がしたけれど何とか間に合ったみたいです、うわわあと2分だったんですか今度から気を付けなくては。
「…っ、はあ、はあ…足が…」
「大丈夫か杜山さん?」
「う、うん…ご、ごめんね私のせいで…はあ、」
「いいえ!気にしないでください、こうやって間に合ったことですし!」
「…前から思うとったけどちえは何でそんな体力あるんや」
「…毎日が体力勝負だからですかね、」
原稿仕上げの。同人誌の。…とは言わずにっこりと笑っておいた。それをうっすら悟ったらしい彼は一歩私から引いた、気がしたんですが。
「…じゃあちえちゃんまた家でね、」
「はい、あ、今日の買い物はどうしますか?」
「私がしておくよ〜、ちえちゃん部活でしょ?」
「うわわすみませんっよろしくお願いしますね。」
礼儀正しくお辞儀をすれば彼女は大袈裟だよ〜と屈託のない笑みを浮かべて手を振りながら廊下を歩いていった。そして方向転換した私達はクラスへと足早に向かう。
「ああ、少しつかれましたね…」
「ちえが体力あるのはどうせ腕とか手やろ。」
「だってそこしかいらないですし…」
「ん、んなら今度…あ、朝一緒に…」
「あ、おはようございますちえさん、勝呂くん。」
うーんと顎に手を添えて考える私ともごもごと何かを言っている竜士くんに挨拶がかかった。その人物こそマイライフの中にある学校という舞台での萌え要因となる方です。彼は本当に美味しいくて…!
「お、おん…おはよう」
「おはよう雪男くん、」
(今日はやけに遅かったですね、)
(実は朝食をかけてお家の人とバトルになってしまいまして…)
(バトル、ですか…)
(はい、ウインナーはどちらのかという感じで…)
(…今日も元気やなお前ん家は。)
▽▽
何か色々どうしたって箇所があるかもしれませんがスルーで…!寝ながら書いてたのでぐちゃぐちゃかもです。
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