爽やかお兄さん






知ってます?コンビニのおつまみコーナー、別名おっさんの皮を被った女子高生コーナーのおつまみってものっそい美味しいんだよ。とくにくんさき、ああ、さきいかのくん製ね。




「しっとり柔らか、噛めば噛むほどうまうま〜」


「へえ、いまりちゃんおっさんくさいの好きなんやなあ、」



「くせ者おおおお?!…って何だ柔造さんじゃないですか〜」



「おー、意外な反応にびっくりしたわ、俺やったからええけど他のお客さんにやったらあきまへんで」



おつまみコーナーの前でしゃがみこんだままの私の頭をくしゃくしゃと撫でながら爽やかに笑うこの人は志摩柔造さん。残念ながらあのピンクの血の繋がったお兄さんだ。


私的に旦那さんにしたい人ナンバーワン、お兄ちゃんにしたい人ナンバーワン、お父さんにしたい人ナンバーワンの三冠を持つすごいお方だ、私の中では。もちろんお母さんにしたい人ナンバーワンは勝呂くん以外いない、彼はきっと良いお嫁さんになるだろう、うん。



「あっもしかしておつまみ買いますか?」



「いいや、いまりちゃんに会いたくなって来てもうた。」



「くっ…天然タラシの破壊力…!」



「?」



「何でもないです。気にしたら勝ちです。」



周りにふわふわ〜と花をとばしながら首を傾ける柔造さんにときめきが隠しきれない。…ああ、テイクアウトしたい。



「でも何か買わんと店に失礼やなあ…何かオススメとかあるか?」



「オススメ、ですか…やっぱりジャーキーとちーかまとか…」



「ビールによお合いそうやな!貰うわ、」



「うっす!ではレジまでご案なーい、!」



ジャーキーとちーかまを手にとって背の高い彼を見上げてレジの方へ行こうとした時、いまりちゃんいまりちゃんと声がかかるもんだから何ですかと振り向けばやっぱり笑顔な柔造さんは目尻を下げたまま私に問う。




「いまりちゃん何か欲しいもんないんか?」



「え?」



「仕事頑張っとるいまりちゃんにご褒美。」



「…じゅ、柔造さん…!」



コンビニに訪れる私の知り合いは変態だけじゃあないんだとしみじみ思った一日であった、柔造さん、結婚結婚!…いや私変態とかじゃないからね、純粋に人として柔造さんが好きなだけたからね!



変態ファイル7

(弟に「俺を見習え」と言っておいて下さい)
(?)
(特に一番下の奴に、厳しく、お願いします。)
(おー、?)



▽▽


迷った…柔造さん変態にするか普通にするかで迷った…!次こそは普通に見えてナチュラルに変態行動をさせたいです、好印象変態みたいな。


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