タチの悪い優等生面





このコンビニのバイトに就いてからそろそろ半年くらいになる。最初ではまったく慣れなかった「いらっしゃいませ」も今では苦もなく言えるようになったし、勝呂くんやアマちゃんとかとも友達になれたしなかなか充実している。…あいつらさえいなければ、の話だが。



「いらっしゃっ…い、ませ…」



午後6時、夕飯または夜食ときどき酒のつまみを買いに訪れる客が多い時間帯に私が最も苦手としているあの男がきた。



「こんばんは、いまりさん。僕的にはいらっしゃいませよりおかえりなさいませご主人さまの方がいいかな?」


「あー…そうっすか」



いかにも優等生、真面目で穏やかで良い人そうな面をしているがそれはあれだ、フィルターだ。そう見せかけといての変態野郎なこの男は奥村雪男、あのピンク野郎よりも何百倍もタチが悪くて一番話が通じない、私的に顔が好みだから更に残念な気持ちに押し潰される。



「その後は勿論あれですよね」



「ああわかります、「二度とここへ来ないと約束しないと靴に納豆ぶちこむぞ糞眼鏡」…ですよねー」


「不正解です。正解は「今夜は上からする?前からする?…それとも後ろから挿「勝呂くん!勝呂くんヘルプ!!」」」



「なんやなんや騒がしいやっちゃ…うわあああ奥村雪男?!」


「こんばんは勝呂くん、いまりさんを買いにきましたよ」



「非売品だっつーの。…世界にひとつだけのいまり、何かかっこいい!!お金で買えないいまり、プライスレス!!」


「おーいいまり、暴走すんなやー」



妙にコンビニの制服が似合う事が定評のバイト友達の勝呂くんが何事かと品出しを中断してレジまで来てくれた、よーしよしよしお利口さんだすぐりん。



「だあれがすぐりん、やねん!調子のんなやもう呼んでも無視すんで!30分!」


「無視期間が短い!やっぱりすぐりん優しいなあ」


「うっさい!…ほら奥村サンもあんまちょっかいかけんと早よ買って帰ってくださいよ」



「仕方ないですね…今日は下着で手をうちましょう。」
「てめえの手を撃ちましょうか」



「買うまで帰れませんし…ずっと見ていますねいまりさんの凹凸のないボディーラインを。」



にっこりと爽やかに笑うこの変態に思わず鼻フックしてしまうところだった危ない危ない…!私の人差し指と中指が汚れる所だったギリギリセーフだね!



「僕の人差し指と中指をいまりさんの愛液で「アウト!ギリギリというより大分アウトだこの野郎!」」



変態ファイル2
(それなら僕のバッ(言わせねえよ?!))
(お前らいい加減にせえよ他のお客さんに迷惑かけなや!)
(私悪くない!全然悪くないよ!!)


▽▽

ごめん雪ちゃん(´^ω^`)大分ごめん(´^ω^`)(´^ω^`)←


0702