この顔にピンときたら!








この顔にピン、ときたら。



「即刻私に電話もしくはメールしてください、発見者にはもれなく駄菓子の王道よっちゃんを差し上げまーす。」




学園中に張り付けるは何だかかっこよく「wonted!」と書かれた文字とピンク色の頭をした男の写真.そう、私はこの男を死に物狂いで探しているのだ。




「なまえさんなまえさん、」



「お、雪ちゃん志摩いた?」



「いえ、見かけません。…そうではなくて、この張り紙、スペルミスが…」



「…ご愛敬。」



「…愛らしくないです。」



ただの馬鹿です。とさらに付け加えてにっこりと笑う彼はそれだけを言いに来たのか眼鏡を光らせて自分のクラスへと戻っていった。




「ちっ、スペルミスか。」



「なまえーなまえー」



「おっ燐ちゃん志摩見つけたの?」



「この張り紙、スペル間違…「うるさい。」」



「い、いや、これスペ「うるさい。」」



何だこの兄弟は。スペルミスがスペルミスがって…みみっちい兄弟だなまったくそのぐらい持ち前のスルースキルで気にすんな!




「ほらいいから志摩探してきてよ燐ちゃん」



「はあ?めんどく…」
「見つけたらよっちゃん上げるからさあ」



「探してくる。」



「安上がりで引き受けてくれるそんな燐ちゃんが好きだよ私。」



よし、これであいつもすぐに見つかるだろう。私も早速探そうと左右を見渡しながら足早に廊下を歩いているとまたしても私の名前を呼ぶ声が聞こえた。




「なまえちゃんなまえちゃ…」
「だああああうるさいうるさい!スペルミスが何だってんだそんぐらい悟れ馬鹿!」



「いや、そうじゃなくてこの写真ちょーっとあかんくない?白目むいとるやん、こんなん学園中に貼ったら「白目の志摩、略して志摩目」とか言われるからこの写真貼ってくれへん?めっちゃ映りええんよこれ!」



「…」



「こ、」



「こ?」



「この顔にピンときたあああああ!!」



「っわ?!やってもうた!」



「私のっ、」



「うわあああ来んといてっていうか俺が何したってゆうん?!」



「私の、嫁になれえええええええ!!」



「ええええ?!そういう理由で俺指名手配されとったん?!」




この顔にピンときたら。

(結婚式は教会にするそれとも神社にする?)
(俺男なんにっ?!)
(志摩ならドレス似合うよ!)
(嫌やああああ)


▽▽


まさかのオチ^o^


0718


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