額に、キス





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今日の議題「男女間での友情は成立するのか否か。」そんな事をふと考えてみたお昼休みの次の授業。ご飯の後だからか頭をかくかくさせて寝ている男子やタオルで顔を隠して寝ている女子が多い。


そんな中、すぐ近くの席の彼の後ろ姿をじいっと見つめてみる、ピンク色の髪の毛が派手でどうも同じ日本人には思えないんだ、まあそれはどうでもいいんだけど。



彼は一言で言えば博愛主義だ。来るもの拒まず去るもの追わずの典型的なモテる男子。見た目も性格も悪くない、むしろ爽やかだし気さくだし良い方だと思う。少なくとも私はそう思う。



(でも恋愛感情とかは、ねえ)



ないない、と頬杖をついて目を閉じれば私もいつの間にか彼らの仲間入り、夢の中へ引きずり込まれていった。



「…い、なまえちゃん」


「…」



「なまえちゃん」



「ん…」



もう授業終わったで、と彼の声が近くで聞こえて目を覚ます。といっても頭はまだ睡眠続行で、いつの間にか机に突っ伏していた私は何とも阿呆丸出しの顔を連れて顔を上げた。



「まだ起きてないみたいやなあ、」



「…ん」



「じゃあ俺が一瞬で目え覚める方法したるわ」



左手を私の机について体をこちらに乗り出し、右手でうとうとしている私の前髪をかきあげては、ちゅっと可愛らしい音をたてる。と同時に額に柔らかい感触、だんだん事を理解してきた私はにっこりと笑っている彼に顔を真っ赤にして大きな声で言ったのだった。




「な、何してんの!?」



「…先生は授業をしている、お前は真面目に睡眠学習していたみたいだな。」



目を開ければ教卓の前には先生、周りは全員席についていて何人かはこちらを見てくすくすと笑っている。その中に彼もいて、私は恥ずかしさのあまり泣きそうになってしまった。



▽▽



「なあなまえちゃんさっきの寝言なん?」




授業終わりに一番に彼は笑いながら私の元へきてそう言った、「どんな夢やったん?」と付け足して。



「…いや、その。」



「うん?」



「し、しま…」



「しま?」



「しま…うまが私の髪の毛を草と間違えて食べてた…夢。」



「えらいシュールな夢やな」



そう言ってまたからからと喉を鳴らして笑う彼の顔と夢の最後に見た彼の顔が同じで私はまた顔を赤らめてしまったのだ。



額に、キス
(妙にリアルなそれは今日の議題をぶち壊した。)


▽▽



みすてないで」さまに提出!
お粗末様でした。


0728


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