リトルボーイ
「せ、先輩っ!」
「なあに、信助くん?」
「その、えっと、あの…っ先輩は、背の低い男って、嫌ですか?」
「背?ううん、私は全然嫌じゃないけど……信助くん、背が低いのを気にしてるの?」
「う…だって、背が高い方が格好良いでしょう…?」
「背が高いから格好良いんじゃないよ。格好良い行動をするから格好良いんだよ」
「…そうかなあ…」
「そうだよ。背が低いからダメなんて言ってたら、倉間にどつかれるよ?背が低くても、格好良い人はたくさん居るしね」
「…ううん…」
「……信助くんも、小さくたって格好良いよ」
「…!」
「いつも一生懸命がんばってるでしょ。私は、そういうところ、好きだよ」
「せ、せんぱ…!」
「だから、もっと自分に自信持って、ね?」
「……っ、はい!」
リトルボーイ
(先輩!僕、もっと格好良い男になります!)
(今のままでも、充分格好良いのになあ)