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追ってきた兄に絡まれました。
「(やばい烏野が兄貴に絡まれてるこれじゃあ出ていけないじゃないどうにかして回避し「あっ!なまえーーー!!」
「……チッ」
「舌打ち!?」
「近寄るな変態」
「ひどい!変態じゃないですお兄ちゃんですー!!」
「妹の下着漁って捨てる兄貴が変態じゃないなら、世の中に変態の概念は存在してない」
「漁ったわけじゃないし!てゆーか、なんか監督にまでなまえの事で怒られたんだけど、なんで!?俺なんにもしてないのに!!」
「その明らかに自分が悪くても平然と被害者面出来るメンタルと思考回路ってマジでどうなってんの?」
「なまえ、なんで男バレのマネージャーなんかやってんの!?」
「せめて話聞けや」
「なんでお兄ちゃんに嘘ついたの!男バレ入るなんて知ってたら、烏野なんか行かせなかったのに!」
「……」
「てゆーかなんでそんなカッコしてんのさ!?一瞬なまえだって分かんなかったよ!」
「……」
「なまえが来るって知ってたら、病院なんか行かずに始めから出たのに!」
「……」
「ねえなまえ無視しないで!?」
「澤村主将、早く帰って練習しましょう」
「だからなまえ無視しないで!!」
「チッ」
「また舌打ち!?」
「一くんに怒られる前に戻ったら?」
「岩ちゃんは大丈夫だよ!それより、男バレのマネージャーなんて許さないからね!?すぐ辞めなさい!」
「ちょっと、腕離してよ。ていうか、なんで兄貴にそんな事言われなきゃなんないの?」
「俺はなまえを心配してるの!中学でも心配だったのに、高校なんて更に目の届かない所なんか余計にダメ!!」
「ちょっと、痛っ…兄貴のは心配じゃなくて過保護なのよ!」
「男バレなんて男子ばっかだし、トビオもいるし、俺は絶対…、!」
「やめて」
「…!」
「清水先輩…?」
「実の兄でも、やって良いことと悪いことがある。なまえちゃんが嫌がること、二度としないで」
「え…」
「…!?」
「行こ、なまえちゃん」
「え、あっ、はい…!」
潔子さんが守ってくれました。
「あっ、あの、清水先輩!」
「何?」
「さっきは、あ…ありがとう、ございました!」
「気にしないで。なまえちゃんが本当に嫌がってたように見えたから。お兄さんにあんなこと言って、ごめんね?」
「いえ!寧ろあれくらいじゃ生易しいというか、全然足りないというか…とにかく、ありがとうございました!」
「そっか。だったら、良かった」
「……ごめんなさい、清水先輩。私、先輩のこと、酷い誤解してました」
「誤解?」
「その…今まで私の周りにいた女子って、兄貴に媚売る人しか居なくて。だから私、女子って皆ああなのかと思ってました。けど、先輩は兄貴に媚売るどころか、あんなにはっきり敵対視してくれて…」
「あれは、なまえちゃんがあんまり迷惑そうだったからだよ」
「そう言ってくれる人、今まで居なかったんです。私を庇ってくれた人なんて初めてで、その、嬉しかったです」
「……そっか」
「だから、ありがとうございました!あの…わ、私も、潔子さんって呼んでも良いですか?」
「うん、もちろん」
「ありがとうございます…潔子さん!」