04
部活に正式参加しました。
「という事で、新しく入ったマネージャーを紹介するぞー」
「初めまして、一年のなまえです。宜しくお願いします」
「…あれっ、なまえちゃん、苗字は?」
「なまえと呼んでください」
「…だそうだ。ちゃんとそれぞれ自己紹介しとけよ」
「う、ウス」
「言ってるそばから何スガさんの背中に隠れてんだよ田中…」
「だ、だってよ!新しい女子マネだぞ!?しかも一年!後輩女子だぞ後輩女子!!」
「けど昨日はちゃんと話せてたべ?」
「いや、昨日は、なんつーか…テンション上がってて?」
「なんで疑問系なんだよ」
「…とりあえず田中は放っとくか。俺は二年の縁下力。よろしく、なまえちゃん」
「俺は木下!二年な」
「俺も二年で、成田一仁だ。よろしくな!」
「はい、よろしくお願いします、縁下先輩、木下先輩、成田先輩」
「あとついでに、あのうるせーハゲが田中な」
「昨日は田中とも話したんだって?」
「話したというか、主将に引き渡されたというか…」
「引き渡されたって、どういう状況だよ…」
「言葉通りの状況でした。私の話を聞いてくれなくて困りましたが、その時は普通に話し掛けて下さったんですけどね」
「でも、ちょっと気持ちは分かるなあ。中学でも思ったけど、後輩が出来るのってなんか嬉しいし」
「しかも女子マネだしな」
「しかも可愛いしな」
「素敵なお世辞ありがとうございます。そういえば、部員はこれで全員なんですか?チーム人数ギリギリですけど」
「あー…それは、えーと」
「一応、まだいるんだけど、な…」
「本当はあと二人居るんだけど、今はちょっと出られないんだ」
「…ああ、訳有りですか。すみません、余計な事を言いました」
「いや、気にしないで。うちは部員少ないから、聞かれるだろうと思ってたし」
「ま、まあ、その内ひょっこり顔出すかもしれねえしな!」
「片方は、あともうちょいしたら戻ってくるしな!」
「その時になったら、ちゃんと二人とも紹介するね」
「はい、お願いします」
先輩方に挨拶しました。
「あの、田中先輩」
「ななな、なんだ!!どうしたゴルァ!?」
「えっ」
「おい、なんでキレてるんだよ」
「なまえがすげー不審な目で見てんぞ」
「落ち着けハゲ」
「誰がハゲだ!!」
「……(やっぱバレー部入らなきゃよかったかも)」