2:浅い眠り 退屈凌ぎに連れてきたんだ…。 震える自分を笑いながら楽しそうに眺める。 まるで、籠に入った鳥みたいに。 彼の指に滴る血が顔や服を濡らし、また未登録の脳裏にあの日の光景が広がる。 「うっ…!く…う…ッ…」 恐怖と吐き気で声にならない。 「鳴くならちゃんと鳴けよ」 それすら目の前の相手にとっては快楽でしかなくて。 未登録は情けないことにそのまま意識を手放した。 「あれ?何こいつ、気絶してるし」 身体を軽く蹴ってみるが未登録はなんの反応も返さない。 エンヴィーは舌打ちし、意識のない未登録を抱えてその場を後にした。 [page select] [目次] site top▲ ×
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