=追加=

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『こんな時期に新人が来るのは珍しいや。はじめまして、僕がこの丑舎の責任者河佐川大海です。
これから君にやってもらう仕事や牡丑について説明していくね?』

そんな会話をしたのが、ほんの数時間前。
担当者のいない牡丑の世話をしながら、実際の業務内容を少しづつ覚えて欲しいと案内されたのは、丑舎の建物の中でも随分と奥にある部屋だった。
陰鬱に暗いような場所ではなく、廊下に入ってくる明かりからも悪い部屋ではなかった。
ただ、住人…いや住丑が、やけに暗い奴だっただけで。
特にやることもないし、何していいかもわかんねえからのんびりだらだらと夕方まで寛いでいた。
オッサンが昼飯やら茶菓子やら出してくるから、ありがたく食って昼寝して。
ちょうど17時を過ぎた頃だったか、学校のチャイムみたいな音が建物の中で響いてて。

「なんだ?何かはじまんのか??」
「夕方の…定期搾取の時間の合図だよ…
朝の定期搾取だけだと量が足りない部屋にだけ、こうやって音が鳴るんだ。
俺、いつも足りないから…」

馴れたようにどこからか妙な機械を出してきたくせに、青白い顔で顔を叛けながらたいして着てもいなかった服を脱いでいく。
ムチムチした太めにも見える身体、胸と雄に機械を装着して、何度も何度も躊躇ってから小振りなロー◆ーを後孔に呑み込ませた。
電源は入っているだろうから振動音はするのに、いつまでたっても搾取機の動く音がしない。

「オッサン、何か手伝う事あっか?」
「な、なにもないよ…ご、ごめん…こんな格好見せられても嫌だろうけど、その…もう少し待ってね。ミルクさえ出せば、いいだけだから…出せれば…」
「んな青い顔でか?」
「っ…
お、玩具は、気持ち悪くて…でも、俺なんかに触るのは皆嫌がるから…」

青白い顔を更に青ざめさせて、目を潤ませる。
今にもボロボロ落ちそうな涙をデカイ手でぐしゃぐしゃ拭っているものだから、ソファから立ち上がってオッサンの傍に近づいた。
伸長はそんなに変わらない気がするが、横幅はオッサンのが大きい。
両胸と雄に着けていた搾取機を引っ張って無理矢理外すと、後孔に押し込んでいた玩具も引き抜く。

「え、何して…」
「オッサン、コレ嫌なんだろ?」
「だめだよ!定期搾取なんだから、ちゃんとイって丑精か丑乳出さないといけないんだよ…俺っ、こんな歳になってこんな見た目のダメな丑なのに…っぐす」

ネガティブモードで膝抱えて落ち込みだした頭に、ポンッと手を置けば。ちゃんと手入れしてある髪はふわふわで触り心地がよく、そのまま撫でてやる。

「要は、イけりゃいいんだろ?
アイツの説明じゃあ、別に方法は何でもいいって言ってやがったし。
手伝ってやんよ」
「へ…?」
「オッサンは機械が嫌なんだろ?
んじゃ、玩具無しで、イク寸前に機械着けりゃいいじゃねえか」
「だっ、だってそれじゃ、君が俺の事触ってイかせないといけなくなる、よ…?」
「それがどーした?
担当飼育員つのは、そういうのを手伝ってやるのが仕事なんだろ?」

目を、見開いて。
俺を茫然と見上げるオッサンが、この時何に驚いていたか、わからなかった。
ただ、その後の手コキで、今までのオッサンにとって初めて最大搾取量を叩き出したと、河佐川から聞いた。



ーーー

俺様君と担当飼育員の関係を見てると、定期搾取って実は機械とか玩具でサラッと終わらせてそうだなあ…

あれ?オッサンちゃん機械とか玩具嫌いじゃん?
彦やんが担当になる前とかどうやってたんやろ???

つか、彦やんが初めて来たときってそのまま大して何も知らないのにオッサンちゃんと組ませたよね?
え、初回の搾取って…!!??←

っていうね


=◆=◆=
■□■
「竜貴君は黒色が好きみたいだからね。この前、黒色の大皿を見つけたから買っておいたんだよ」

ミカンとリンゴのタルトをお裾分けに来たオッサンが、言った。
パステルカラーやオーソドックスな白皿に毎回菓子を乗せていたから、目立っていて。つい、問いかけてしまった。

「オッサン、こんな皿持ってやがったか?」

と。その答えが、笑顔で返ってきて。
聞いたのは自分なのに、返事に瞬の間戸惑った。それが、昨日。
で、インスタントコーヒーの粉が無いのに気付いて買いに来たのが今日。何故か食品コーナーじゃなくて食器の並ぶコーナーを歩いていたのが数分前。

「………」

ぽつん、と。
いろんなサイズが集まるマグカップの棚、竜貴の掌からすれば少し小さめの大きさともいえるサイズ。普段なら見過ごすような、シンプルではあるが明るめの色合い。

「………チッ」

目の錯覚でも、光加減のイタズラでもなく、淡い緑青の大海の片目と同じ色彩。
足がその場から動かないのも、目が離せないのも、その色が原因。
周りに誰かいるわけでもないのに自分に言い訳をして、照れ隠しに顔を思いっきり険しくしながらマグカップに手を伸ばした。

(大海の、眼…だ)

顔を近付ければ余計にそうだとしか見えなくなってしまい、そのままレジに向かう。ついでに甘党な大海の為にココアを買うのも忘れずに。

(どんな顔しやがるか)

小さく口許を上げている自覚もなく、大海の喜ぶ顔を想像していた。



=◆=◆=
■□■
「ぁ?ンだ、その格好?」
「丑舎でインフルエンザが流行ってるから、予防の為に職員にはマスクが配分されてるんだよ。
時期だし…というか、僕がマスクでも君には関係無いよね?」

朝の搾取時間を終えたのか、相変わらず廊下を自由に歩き回っていた竜貴。
各部屋を回っていた大海を目敏く見つけると、その背中に近付いて、いつものように首根っこを掴まえる。
体格差で浮いた身体を抱き寄せたまでは連日と同じだが、顔半分を覆い隠すマスクへ思いっきり不満げに睨む。

「オッサンとこのアイツはしてなかったじゃねえか。
テメェだけ着けとくンじゃ意味ねぇだろーが」
「いや…揉地君にも配分はしてあるよ!?
配分はしてるけど、彼が素直に従うわけないでしょ…はぁ…」
「テメェも外しゃあいいだろ」
「ちょ!?だめだって!
牡丑の君達と違って、僕達は免疫力が強くないんだから!」

マスクを無理矢理外そうとする竜貴の手から、暴れるように抵抗してはいるが守りきれるわけもなく。
ついでに言うなら、相変わらず勝手に大海を抱えたまま近場の搾取部屋に連れ込まれて。
抵抗虚しくマスクを剥ぎ取られれば、ようやく不機嫌だった竜貴の表情が落ち着く。

「たかがマスクじゃないか…もう…。
さすがに僕でもいい加減気付くよ?」
「あ"ン?」
「…君、ほんと僕の顔、好きだよね……」

ため息まじりに呟いた大海だったが、平常時のガラ悪めな竜貴が素直に認めるわけもなく。
照れ隠しを大いに含んだ怒鳴り声が室内に響くはめになった。

ーーー

彦やんは、搾取量がダントツで多いからイロイロと職員達から目こぼしされて自由にしてそうだな。と

大海はイケメンでもオジサン顔でも無いけど、きっと俺様君の好みっぽいなー…なんて。笑


=◆=◆=
■□■

彦三君から名前をもらった次の日仲の良い職員である大海君の部屋を訪ねた。
「大海君聞いて!それと一緒に考えて!?」
部屋に入れば部屋の主である大海君が少し驚いた顔をしつつも迎え入れてくれて その側には同じ丑で少し問題児とされている竜貴君がいた。竜貴君は小さく手をあげ挨拶してくれたので側に座る。それを見て大海君が声をかけてくれた
「それで、どうしたの?てか君は出ていきなよ」「あ"ァ?オッサンが出てけっつわねぇのに何で出てかなきゃなンねぇンだよ?」「わっ、ちょ、俺は平気だから二人とも落ち着いて!?」
少しして落ち着けば本題に入る
「あのね彦…揉地君が名前つけてくれたんだ」
「わ〜それはおめでとう!でもそれで相談って?」
「呼び方は決めたから漢字は決めろって言われて……俺一人じゃ思い付かないし一緒に考えて?」
そう頼む俺に嫌な顔もせず頷いてくれて呼び方を教えた

「へぇ、さくらかぁ。乙君に似合うね」
「そっ、そうかな?」
「うん。あの揉地君が考えた名前には思えない位に綺麗だよ」
「あはは……」
そんなやり取りをしていると今まで黙っていた竜貴君から何か紙が手渡された。そこには

【裂羅】

と書かれていた

「……えっと、これ…は」

「さくらってつけられたンだろ?その漢字だ。オッサンなよっちぃし強めにイけ強めに」

「こんなの乙君らしくないから却下だよ!君ならともかく乙君にこんなイメージないでしょ!?」
「ンじゃァさっさとテメェも考えてやれや!!」

ギャァギャァと騒がしい中でも様々な文字が散らばる。どれもピンとこなくて困っていたら

【咲良】

と書かれた紙を見付けた

「……これ」
「え?」「ン?」
「これ凄く好き。これにするよ」
「咲良かぁ。良いね!優しい雰囲気あるし」
「オッサンらしくていンじゃねぇか?」
「じゃぁ、あとは揉地君に知らせてあげなよ」
「うん!二人ともありがとう!!」

その紙を持って二人の部屋から出て彦三君のところへ行く。そして


「彦三君!オレの名前の漢字決まったよ」


そう言って見せたんだ
今日からオレは乙じゃなくて咲良になった
本当の意味で彦三君だけの丑になれた




=◆=◆=
■□■

昔から俺様は俺様で、見た目もガキン時から他の奴等に比べたて生意気な面構えだったらしい。
それを気に入り俺様をご購入する奴は少なくなかったが言う事を聞かない、従順でないと返品され続けたが俺様にだって選ぶ権利はあるし気に入らねぇ奴とヤったところでたかが知れてるモンしか出ねぇ。だから俺様は買われては返品を繰り返し新たな飼育員も気に入らなければチェンジさせてきた。
まぁ、今の飼育員は俺様以外にも担当丑がいるからうるさくねぇし下手でもねぇから一発だけヤらしてはやってるが…特に何も感じやしねぇのが事実だ。つまんねぇ生活だと思ってきたが、ある時から返品されると ある男の元に行かされるようになった。最初は根暗で腹立ったが、いつからか そいつと居ンのが心地良く感じるようになった。

だからっつって、そンなもんオッサンじゃねぇから言わねぇ変わりに毎日探して見付けて ちょっかいかけるようにした
騒ぎ暴れるがちっせぇから俺様に敵うはずもなく毎回ヤられまくってやがる。その間は、他の丑や仕事を忘れて俺様だけを見る大海が堪らねぇ……
もっと、ずっと 俺様だけを見て考えるように教育シてやっから覚悟シとけよ?

あぁ、その前に俺様の大海だけが呼ぶ名前でも考えさせてみっか。
竜貴っつーテメェでつけた名前も気に入っちゃいるが…オッサン見てたら名前付けさせるのも良いと思えたしな
どんな反応するか楽しみだぜ



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

出会いを書く前に思い付いた竜貴の気持ち?を書いてみた(笑)
久々過ぎて酷いモノだけど楽しめたら良いな!?!


=◆=◆=
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お料理、お掃除、お菓子作りランキングー!!
部外者もいるよ★←

問)お料理ランキング
1。店長←
飛鳥に不味い物食わせたくないし、俺も食いたくないからな
2。かずら
家庭料理ばっかで、難しいのは無理だけどな
3。彦三
出来ねえわけじゃねぇ。俺が作る必要が無ぇだけだ
4。路尚
作ったこと無いんですよねー
5。オーナー
作りたいんだけど、失敗するんだ…
6。絃
んなもん、コンビニで買えば生きて行けんだろ

問)お掃除ランキングー
1。かずら
悠サンの為に、覚えたからな!
2。オーナー
散らかす事が多くて…必然的に片付けられるようになったんだよね…
3。店長←
飛鳥が片付けを頑張って覚えたからな。
4。路尚
掃除ー?散らからないのでーやったことないですー
5。彦三
面倒くせえ。最低限片付いてりゃ平気だろ
6。絃
ゴミで溢れて死なねぇ程度にゃ片付いてりゃいいんじゃねえの?

問)お菓子作りランキングー
1。かずら
悠サンの傍にいたいから勉強してるよ、今でももちろん!
2。路尚←
作り方どおりに作れば完成するんですよー和臣君が作ってくれる方が何万倍も美味しーんですがねー
3。店長
別に出来なくはない。が、ウチの店にはパティシエもいるし、俺がやる必要はない
4。オーナー
自分で作ってみたいんですが、難しいんです…
5。彦三
作ろうと思ってねえし、作る必要もねぇ
6。絃
んな質面倒くせえもんやってられっか!



絃は仕事以外はトータルしてダメ
路尚は天才型←ただしやる気はない
オーナーと店長はとことん対。
彦やんはやる気はないが、出来る子
かずらがパパんに特化したハイスペック…


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