今日という日


「10代目!!おはようございますじゅーだいめっ!!!!」

獄寺君だ……朝から元気だ…

「おはよう獄寺君」

見たら何かそわそわしてる。どうしたんだろ

「さ、昨夜はよく休まれましたか!?」

「うん。お陰さまで。獄寺君も昨日はありがとうね」

毎年恒例の盛大な誕生日の翌日なんて関係無い。いつも通り学校

「ツナ!!はよーっ!!」

後ろから突撃してくる明るい声。誰かなんて分かりきってる

「おはよう山本」

行く途中にハルと京子ちゃんに会って

学校で雲雀さんに会って

教室で炎真君に会って

中でお兄さんに会って

下校途中にクローム達に会って

帰ればチビ達に、ビアンキに、ディーノさんがいて


俺の世界は、広がった
リボーンに会って、大きく広がった

変な話。今日、誰からも言われてない

それでも構わない

まぁ、昨日まとめてやったようなものだし

「ツー君!!ごーはーんっ」

「はーいっ」


去年まで、1人で過ごした。誰も祝ってなんてくれなかった

そう思ってた


毎年、母さんだけは祝ってくれてた。そのことに漸く気付いたのは最近

きっと、俺の世界が変わらなければ


母さんに感謝することもなく

友達の大切さを知ることも無く

大事な人達を守りたいという気持ちも知らなかっただろう


「今夜のご飯は…って、あれ?皆は?」

その場に残っていたのはにこやかに立つ母さんだけ

「ふふっ。今夜は外食。とても素敵なところよ。さぁ、行きましょ」

もう真っ暗になった道を歩いていく

うん。何か、知ってるところに来た


「へいらっしゃい!!主役の登場だ!!」

「うおっ!?来ちまった!!おいこら!!野球馬鹿とアホ女のせいだかんな!!」

「はひっ!?そういう獄寺さんこそ!!人に責任押し付けるなんて酷いです!!」

「まぁまぁ、2人とも。喧嘩しないのな!!ほら、もう始めちまおうぜ」

ドアの前でわたわたしてたら近くにいたディーノさんに肩を押されて

チビ達に腕を引かれ

席に座らされた


「せーのっ」



『誕生日!!おめでとう!!!!』



目が点になった

次々とかけられる言葉。貰うプレゼント。並べられていく料理

「………………皆、ありがとう」


プレゼントの1つに紛れてたぬいぐるみを持って

みんなに、心からお礼を言った


その後は何か誕生日とか関係無さげで

いつも通りの感じだった

この騒がしさが…いつも通りになったんだなぁ………



俺は、今日


1つ歳を取りました

また…俺の世界が広がるのかな……


大事な、友達と


仲間達と共に─────…



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あとがき
誕生日おめでとう!!!!

彼にとって、本当世界は180゚変わったんじゃないかなって思います

色んな考え方が、見方ができるようになったなら、人を感謝する気持ちや愛する気持ちとか、たくさんたくさん得たと思います

そして、その分だけ、みんながあなたを愛しています

これからも、あなたの成長を見守っていきます


Buon Compleanno TSUNA!!


2011.10.14



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