金の狼さんの大好物は
茶色いうさぎさん
何かひたすら甘い
いちゃついている
もはや只のバカップルである
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「つーなぁっ」
無視無視
「つなぁ……」
聞こえない聞こえない
「ツナってばぁ」
何も見えない何も見えない
「────────ツナ…」
「うわああああぁっっっ!!??」
『やっと反応した〜』とかのんきな声が聞こえるんだけど…何てことするんだこの人…!!
何をしたかって…?
このキラキラオーラを使ってかっこいい声で耳元で名前を呼んできた…しかも息吹き掛けられた…!!
「ツナ顔真っ赤。名前呼ばれただけで感じちゃった?」
俺がリアクション取ったのをいいことにまたやってくる
「…っゃ」
今度は耳を噛んできた。この人は俺が何で怒ってて無視したのかさっぱり分かってない
「もうっ!!やめてくださいっ!!」
渾身の力で彼を押し出して無理矢理引き剥がした
「なぁ、何でツナ怒ってんだよ?俺何かした?」
反省の色まっったく無し
「………俺、ディーノさんのせいでリボーンに怒られたんですからね!!!!」
そしてまっったく分かってない。『え?何で?』と、素で顔にははてなマーク
「でぃ、ディーノさんのせいで……立てなくて何もできなくて沢山怒られたんです!!!!」
なんてことを叫んだんだ俺。しかし事実。現に今も課題が山積みだ
「………俺の何が原因で立てなかったんだよ?」
ニヤニヤしながら聞いてくる。もうさすがに分かってるはずだ。でもそんなの言えるわけなくて
「俺は何を直せばいいのかわかんねぇよ」
でこにちゅって軽くキスされた
嬉しいのと同時にもやもやして悲しくなる
「………どうせ俺のことなんか都合いいにしか見てないくせに」
「え?」
だって、いっつもいっつも
「キスして、俺の反応楽しんで、いじめて、単純に…え、えっちなことしたいだけなくせに!!!!」
「え、ええぇ!?」
決定的なことが1つ
「………好きって…言ってくれたこと無いじゃないですか…」
聞いたことない
名前呼ばれて振り向いて
キスされて
そのまま押し倒されて
あ、あとは…うん…
「え、ちょっと待てよツナ!!」
「待ちません!!ディーノさんはムラムラしたら、俺のとこ来て、やりたいことだけして、さっさと帰っちゃうんだ!!俺なんてその程度にしか思ってない───」
あれ?
最後言葉が出なかった…
何で?
すぐ目の前に綺麗な金色の髪と綺麗な目
あ、息……できない……
「───…っふ」
漸く呼吸ができた
キスされてたんだって気付いたのはこの時
別に舌を入れられた訳じゃない
ただ、触れただけのキス。なのに……
「………お前は俺がヤりたいときにツナで解消してたって思ってたのかよ」
だって…そうじゃん……
「お前なぁー………俺は年中発情してる犬かよ!!獄寺と一緒にすんな!!」
はああああぁっ!?
「獄寺君が発情って何ですか!!それに犬じゃないし!!」
時々、耳としっぽが見えたりもするけど!!朝出たら、顔赤くして息荒かったりしてるけどあれは…!!
あれ?何か否定できなくなってきた…
「いや、ある意味発情してるけどな!!俺…もうツナにしか勃たなくなっちまったんだよ!!!!」
はああああぁっ!?そんなカミングアウト聞きたくなかった…!!
「責任取れよ!!」
無理矢理こっち向かされて、肩をがっしり掴まれた。いやいやいや何言ってんの
「それにさ………ツナ、拒否しなかったじゃん…」
「え?」
「初めてキスした時、やっちまったなぁって思った。でもツナは怒ったり泣いたりしないで、只恥ずかしそうに目反らしたりで……」
顔を大きな手で包まれた
あ、またキスされそう
「………受け入れてくれたんだって思った」
何か、さっきまでの空気が無かったかのように真剣だ
「ツナ、好きだ」
耳元でまた囁かれた
「ツナだけが、大好き」
どきどきして、身体が熱くなる。俺が望んでた言葉をやっともらえた
「………ツナは?」
優しい笑顔で見詰められる。もう分かりきってるくせに
でも、言ってなかったのは俺も同じだったんだ
「…好き、です」
抱き締められた。もう心臓ばくばく過ぎて何が何だか分からない。両想い、なんだよね…
「じゃあもう何してもいいな!!」
え?
「俺達両想いだもんな」
……………………ぇ
「騙された……」
「いやいや、騙してねぇし。うーん、そうだなぁ……今日は俺を疑ってたツナに、キスだけで俺がどれだけお前が好きか教えてやるよ」
もう駄目だ…!!
「…………っ」
嘘だ
只のキスなのに
舌も入れられてないのに
さっきも苦しかったのに……今はもっと苦しい
向かい合って座ってるから逃げようとするのに、頭と背中をがっちり捕まれて、抵抗すればするほど密着する
角度を変えて重ねてくるのに息継ぎもできない、声も出せない
ディーノさんは、何て言うか、口があつぼったい。でも、それが逆にすごく色っぽかったりする
あ、駄目……頭ぼーっとしてきた
「───────っは、」
漸く酸素を体に取り込んだ。でも、もう、何がなんだか分かんなくて、とりあえず苦しくて肩で息、してる
「………んな顔すんな」
口をふにって、厚い親指で押された。長くて、綺麗なのに、ちゃんと男らしい手
「んぅっ……」
くいっ、て親指を入れられた
「ツナは口ちっちぇから……全部食べれるな。唇も、舌も、呼吸も、声も、全部飲み込める」
入れられた指は奥まで入って、逃げていた舌を捕まえた。指の長さにすら負けてしまう俺の舌
悔しくて、何かしてやりたいのに…指は捕まえた舌を遊んでいる。反抗として噛んでみたけど、舌が押さえられてるからうまく力が入らない
「誘ってる?」
そんなつもりは無いのに。出し入れし始めたから、くわえて、吸って離さないようにした
「………ツナ、離して」
言いなりになるのは嫌だったから更に力を入れて、睨み付けた
「………もう我慢できねぇ」
「──────っぁ!?」
指が無理矢理俺の顎を下げた。糸を引いた指が出ていくのをぼーっと見ていた
「覚悟しとけよ?」
引き抜かれた指は、ディーノさんの口へと運ばれた。あの指は、俺の唾液で濡れていて……
見せ付けるようにゆっくり、ねっとり、舐める様がすごく恥ずかしくなってきて俯こうとしたら
「ん…っ」
顎を上げられ、今度は塞がれて、そして……
「ん……んゅ…っ」
舌が入ってきた
ディーノさんは舌も大きくて、あついんだなぁ……この人は色気の塊だよ…
逃げると追い掛けられて捕まえられて、追い掛けたら逃げられて、俺の小さな舌じゃ届かないところまで行ってしまう
歯列をなぞられて、舌を絡まされて、俺だけが翻弄されてく
追い掛けた
逃げるって分かったから歯で捕まえた
「っ、」
ちょっと反応してくれて嬉しかった。油断してて、噛んでいた舌は上顎を舐めた
そして再び舌を絡めて…
受け入れてくれたり、逃げられたり、遊ばれている
ずっとこんな繰り返し
あれ、なんで俺達こんなことしてるんだっけ……
なんか俺が変なこと言ったんだっけ…でもディーノさんがいけなかった気がするんだけど…
あれ、なんで、だっけ…
もう、いいや
漸く離された唇と唇
今度は、2人の唾液が糸を引いている
もっと、キスしてほしくて、腕を絡めた
「ツナ、黙ってちゃわかんねぇよ。ちゃんと言ってみ?」
視線だけで体が震える
もう、お互い熱くなってる
発情って………こういうことだよね…
「もっと、きす…したいです……あと、ん…っ」
言葉を飲み込まれた
あぁ、俺、ディーノさんに食べられちゃうんだ
でも…ディーノさんになら食べられたっていい
1つになりたい
「……………おれを、たべてくださぃ」
「あぁ、いただきます」
あつぼったい唇を、厚い舌でぺろり。まるでごちそうを目の前にした狼
残さず…たべてくださいね
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あとがき
すっげぇ私が楽しかった←
低クオリティについてはスルー←←
ディーノさんは唇が実は厚ぼったくてそこから色気が出てて、つなたんの呼吸すら食べてしまうんじゃないかって妄想から広がりました☆
ディーノさんかなり変態ですね。すみません、変態なディーノさんが大好きです
んでもってラストぐだぐだですみません。書いた本人が読み直して噴きました☆
2011.03.10
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