青い春


ぼーっと突っ立ってる屋上
ぼーっと外を眺めている


俺だけじゃなくて獄寺もいる


「何でてめぇがいんだよ……10代目はまだなのか……」

そんな獄寺はフェンスに寄り掛かりながら煙草を吸っている


今日は学校の年末大掃除。役割分担がしっかりされているため手伝いもできない


しかも割り振り方がくじ引きで数字毎に集まりどこかを言われるからそれぞれどこをやるのかさっぱり分からない


終わったら邪魔にならない屋上で集合と決めた


「見事に3人分かれたもんな〜」


んー………やっぱツナと一緒にやりたかったなぁ


「何で俺は10代目と一緒じゃなかったんだ………」


こいつも同じこと考えてるし


「ああぁー………早く10代目にお会いしたい…むしろ探しに行って手伝いに行きたい…」


「行けばいいんじゃね?俺ここで待ってるし」


ツナが来たら先に2人で帰るけど


「10代目をてめぇなんかと二人きりにさせるわけにはいかねぇ……」


その通り。お互い考えてることは同じだ


「なぁ獄寺」


「何だよ野球馬鹿」


ずっと聞いてみたかったんだよな


「獄寺はツナのどこが好きか言える?」


は、お前何言ってんの?

って顔で見てくる。煙草落ちそうだな。そのまま落として火傷しちまえ。なんてな


さすがにそれは冗談


「10代目は渋くてかっこいいお方だ。それに寛大な心、謙虚な姿勢。全てにおいて素晴らしすぎる。何より」


何より?


「『命』を……与えてくださった」


自慢げに誇らしげにそして照れたようにさらりと言いのける


さすがだよなぁー……


「………俺もお前もツナが好きじゃん」


睨むなよ


「俺さぁツナのどこが好きかって言えねぇのな。何で好きかわかんねぇ、いつから好きかわかんねぇ」


こんなんじゃ告白なんてできる訳がねぇ


はぁーってため息が横で聞こえた。いや、煙を吐いただけか?両方?いや、どうでもいいや


「………てめぇがよ」


ん?


「起きて一番最初に考えるのは何だ?」


『朝練終わった後に校門か下駄箱で会えっかなー…』


「辛い時に頼りたかったり逆にバレたくないとか見せたくない奴は?」


『………また助けてくれっかな…でも、心配かけたりかっこわりい姿見せたくねぇのな…』


「何か嬉しいことあった時に一番最初に報告したくなるのは?」


『よっしゃあぁ!!試合…勝った……!!スランプ乗り越えた…やっと、言える……』


「誰のために強くなりたい。誰のために生きたい。誰を守りてぇんだよ」


『……俺、負けねぇよ。大丈夫。ぜってぇお前を俺が守る。お前が、俺を守ってくれたように、助けてくれたように』


「………今、一番会いたいのは?」


あ……………


「そういうことなんじゃねーの?」


そっか………


「そっかそっかぁー」


そうだよな。俺、ずっとツナのこと考えてんじゃん


無意識だったけど今いるフェンスって俺達が壊したとこじゃん


『死ぬ気で山本を助ける!!!』


「へへへっ」


気持ちわりいとか横で言われてるけど気になんねぇ


な、ツナ。俺も…お前に『命』貰ってたわ。俺等は、お前に助けられたんだ


……………これまたすげぇヤツを好きになったなぁ


「よーっし!!」


何か気分が軽くなった


「俺、ツナが好きなのな」


挑戦状を、言い渡す


「………俺も10代目が好きだ」


ちょうど火を消した。準備完了!!


「よーい………どん!!!!!!」


ドアに向かって走った。アイツはポカンとして呆気に取られた顔をしている


「先にツナのとこに着いた方が告白な!!」


はあぁっ!?って叫んでる
どこにいるか分かってねぇとか何だとかぐちゃぐちゃ言ってる


「お前さー俺と同じ方向向くの嫌でずっとこっち向いてただろ?校庭見てみ!!」


「は?え……………なああああああああぁ…!!」


おっさきー!!なんて言いながらドアを開けて急いで走った


「てめぇ!!このっ、待ちやがれ!!!!!!」


すげぇ勢いで走ってくる。あ、追い付かれそう


ツナ………俺等こんだけ、お前のこと好きなんだよ





結局勝負は引き分けだった

俺等はツナを手伝って早く終わらせて


ツナを挟んで3人で帰った


(………まだ3人で仲良くしてるのも、いいよな)


*おまけ*

「綱吉君を閉じ込めて愛でるの楽しそうですよね」

「悪趣味だね、お菓子をあげてお茶をあげて可愛い顔見るのがいいじゃない」

「随分とメルヘンですね。泣かせるのだって楽しそうじゃないですか」

「泣かせるより気丈な屈しない目で来てほしいね。そしてそれを崩したい」

「………どうやらあなたとは趣味が合いそうにないですね」

「そんな悪趣味こちらから願い下げだよ」

「クフフ…最後に1つだけ聞きましょう。ネグリジェよくないですか」

「僕は着物の方が好きだよ」

「…………クフフ」

ジャキンッ!!!!

「………勝った方が綱吉を貰う。異論は?」

「クフ、いいでしょう」

「ワォ………ぞくぞくするね…」



「「………今日は年末大掃除の日!!!!!!」」


2人が戦ってる間に、ツナは獄寺と山本と共に帰ってしまいました☆

元祖組が仲良く年越しソバを食べている時にディーノさんが押し掛けたとか暗黒組が来たとかそうでないとか

皆様、よいお年を

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あとがき
最後ふざけすぎだろこれvv
いや、最初やたらディープな会話してるからまずいと思った結果こんなんに…!!しかもディーノさん入ってきてるし笑

数ヶ月ネタだけあった元祖サンド。元祖と言うより山ツナぽいけど元祖と言い張ります

題名は青春を言いたかったにしても春だし話の流れに大晦日は関連してないし2010年年納め作品がこんなんですみません…!!

2010.12.31



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