ぬくもり


設定がはちゃめちゃですが生暖かい目で見ていただけると嬉しいです
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……………ここはどこだろう


何も見えない


何も聞こえない



手足が全く動かない




体ごと拘束されてる気がする




息は……できてる…




でも顔も首も全く動かない


なのに不思議な浮遊感


ここは…………どこ…?
























ドスンッ!!!!

「いったぁ!?」


そして突然落っこちた。何て言うか重力に従ったと言うか…とりあえずお尻が痛い


『何故………君はここに、来たのですか…?』


ふと聞こえた声


ずっと気になってて


ずっと心配で


ずっと


聞きたかった声



「骸…っ!!」


そこにいたのは巨大な水槽の中で全てを拘束された骸


『………どうしてこのタイミングなんでしょうね…』


゙君にはこの姿を見られたくなかっだ

コポ…と空気が上がる


何で……いつも、ごくたまに夢で会えるときはちゃんと、彼自身が側にいて、触ることができるのに…


『今、力が弱っています。同化しかけた君を追い出すのが精一杯なくらいにね』


いつも……力を使って…

『君に見せたくなかった。でも……この中の気持ちを知られ過ぎたくなかった。それに、会いたかったです。だから、少し手荒になってしまいましたが出してしまいました』

俺だって…俺だって会いた
かった


なのに、これが、今お前の……現状…


『…………またしばらく会えなくなると思いますが、少しだけ無理してもいいですか?』


駄目。無理しないで。待つことはできる。だから、だから…!!


『…やはり、外には出れない…』


骸が…ゆらゆらしてる…


先程より、空気の量が増えている。生身で中にいるからだ…


『あまり時間もありませんね。外に出れたらよかったのに、君に触れられたのに』


水の中では呼吸ができない。強がってるけど……苦しいの分かってる


水の中にいるままの彼はちゃんと見えない。更に見えなくなった…何で…


『…泣かないでください、綱吉君。今の僕では君の涙を拭うことすらできない』


あぁそうか。俺が泣いてるんだ。ゆらゆら、ゆらゆらしてる。駄目だ、泣いちゃ駄目だ


「……骸、キスしよう」


何とか泣き止んで、まだ濡れた目と掠れた声で立ち上がってガラスに触れた


『………はい』


手を重ねた


俺が背伸びして、唇に触れた


重ねた手はガラス越しだから冷たくて


ガラス越しに触れた唇はもっと冷たかった


「俺…絶対、お前を助けに来るから…!!」


お前自身の足で地面に立たせてあげる


お前自身の耳で声を聞かせてあげる


お前自身の目で光を見せてあげる


だからお前自身の手で俺に触れて


だからお前自身の声で俺を呼んで


だからお前自身の唇で俺にキスして


『─────……』
















最後に骸が言った言葉は聞こえなかった















目が覚めた俺の頬には温かい涙が流れていた


「……っく、ふ…」


待ってて。骸


絶対、迎えに行くから


絶対、助けに行くから


この涙よりも温かいぬくもりをくれる日を夢見て


そして、いつの日か現実にするために



今はただ泣き続けた




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あとがき
前回に引き続きネタを許可をいただいて書きました\(^o^)/今回は「ガラス越しキスの骸ツナ」です

ネタメモを見てたときこれを最初に書きたかったんですが中々思い付きませんでした(^q^)

今更な感じのネタになってしまいましたが楽しく書かせていただきました(´ω`)ん?この話しに楽しさ…?

やはり骸様を助けるのはつなたんであってほしいと、思っています(´・ω・`)

2010.12.24



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