にゃんにゃんにゃーの日


?←跡のおとめあとべ




「きらいだ、ばあか。」


沈んだ体重を支えるカウチは、沈んだ気持ちまでは支えてくれなかった。
横向きに、肢体を投げ出して見つめる携帯の画面は真っ暗なまま。待てど暮らせどこない連絡には慣れたつもりでいた筈なのに、それはただのつもりだった。そう思い込んでいただけだった。

はあ、と溜め息をつく。その溜め息につられてか、返事をしたくてかはわからないがドアの向こうから声が聞こえた。


「開いてる、」


開いたドアで相手が意思を汲み取ったことがわかる。伝わってよかった。そのまま俺の寝そべるカウチのすぐそばまで来て、また鳴いた。


「……おいで、」

「なあーん、」


たしっ。身軽な足音を響かせ、飛び乗ったのは可愛い飼い猫。腹の辺りに頭を擦り付け、甘えた声で鳴く。ゆるゆると伸ばした手で優しく撫でてやる。どうしてか、泣きそうになった。


「なぁん、」

「うん、大丈夫だ、」


こいつは本当に、目敏くて困る。慰めるような声は俺の勘違いかもしれないけど、やっぱり涙は落ちてしまった。





‐‐
裏過ぎる俺設定としてはにゃんこの名前はベルリオーズ。かの有名なおしゃれキャットの子猫ちゃんの一匹です
おしゃれキャット好きだったなあ〜
あれ…もしかしておしゃれキャット知らない…?
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