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1日目

早乙女学園の敷地内に一人佇む金髪の少女。早乙女学園の制服を着ており、その容姿から一見アイドルコースの生徒だと思われるであろう美少女は、

「翔ちゃんと同じ制服…。」

一人酔いしれていた。


普段着では目立ってしまうということから学園の制服を借りたのだが、これってある意味ぺあるっくってやつだよね。わぁ、どうしよう…嬉しくて堪らないよ!!

早乙女学園の生徒全員制服を着用しているので、ペアルックと言ってしまうとそれは翔だけに限らず、生徒全員ともそうなってしまうという事実に気付かず、夜鈴は自分の世界に入り込んでしまっていた。

そんな彼女に近付く一人の少年。


「おや、あなたは…。」

「ん?…あ、君は確か……?」

「あぁ、すいません。紹介がまだでしたね。私は一ノ瀬トキヤと言います。貴女は確か夜鈴さん…でしたよね。」

「一ノ瀬君か。よろしく。私の名前を覚えてもらえていて嬉しいよ。」

「いえ…。そういえば何故ここに?その…制服も着ていますが、転校生というわけではありませんよね……?」


整っている綺麗な顔がこちらをじっと見つめる。うーん、照れるから止めてほしいなんて…この空気の中言えないよね。少し警戒されちゃってるし。


「それは企業秘密、かな。私の口からは言えないから、どうしても気になるなら日向さんあたりにでも聞いてくれれば分かると思うんだけど……。すまないね。」

「そうですか。ただの興味のようなものなので構いません。それと、そろそろ時間なので失礼します。」

「うん、それじゃあまた機会があれば。」


校舎の方へ歩いていく一ノ瀬君の後ろ姿を見ながらふと考える。

そういえば、一ノ瀬君って翔ちゃんとクラス一緒だったような…羨ましいっ!!あと何かカッコイイ!!妬ましいよ!!

これが嫉妬ってものですか……。


静かにライバル心を一方的に向ける夜鈴。その頃トキヤは寒気を感じたとか…。

「(風邪…でしょうか。)」












そういえば一ノ瀬君ってHAYATO君、だよね。何してるんだろ、ここで。



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