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皆、夜鈴と気軽に呼んでくれ。



「それで、何について調べるんだ?」

「それはお楽しみ、ということで。まぁ、後で言うよ。」

あのあと彼等には翔ちゃんと二人で話したいから、という理由で別れてもらった。うん、皆優しいね。


「ねぇ、翔ちゃん。学校はどんな感じ?楽しい?」

「当たり前だろ!あの日向龍也が先生だぜっ!?楽しくないはずがないだろ。」

「……その、夜鈴の方はどうなんだ?」

「…え?」

「っ!だから!お前の方はどうなのかって聞いてるんだよ!」

ぷるぷると震える翔ちゃん。多分、言ったのはいいけど恥ずかしくなってきたのだろう。

「ふふ、私の方も楽しくやってるよ。心配してくれてありがとね、翔ちゃん。」

「べっ、別に心配とかじゃ……。」

「いつもの男気はどうしたの?」

「茶化すな!!」

何だか、こんな短い時間だけで翔ちゃんのたくさんの顔を見た気がする。会うのが久しぶりだからかな?どんな翔ちゃんも可愛いなぁ……。

「そういえば、心臓は大丈夫?発作とかなかった?」

「…大丈夫だって。むしろ前より良いぐらいだぜ?」

じっ、と目を見る。

「…うん。何かあったら直ぐに連絡頂戴ね。」

「全く、薫もお前も心配しすぎなんだよ。」

「薫ちゃんも私も、翔ちゃんが大好きだからだよ。」

「んなっ!!」

ボンッと効果音が付きそうな勢いで翔ちゃんの顔が真っ赤に染まる。ふふふ、かーわいー。

「とっ、とにかくだっ!先生のとこまで案内するからついてこい!!」

ずんずん前を進んでいく翔ちゃん。

「ほら、はやくっ!!」

「はーい。」

長い間会わなかったけど、やっぱり優しいなぁ…。でもね、翔ちゃん。優しさは時に人を傷付けるんだよ。

ねぇ、前より良いだなんて…嘘だよね。

翔ちゃんにしては上手く嘘ついたみたいだけど、小さい頃から一緒だった私には分かる。分かってしまう。

もうあまり時間は残ってないのだろう。


翔ちゃん、私はどうしようか……。









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