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天気は快晴。風は心地好く、小鳥の囀りが聞こえる。

「久しぶりの外だーっ!」

「久しぶり、と言っても1日出れなかっただけですけどね。」

「それでも俺にとったら久しぶりなんだよ。やっぱ太陽の光がないとなぁ。」

キラキラと、金色の髪が揺れる。

その様子を見ながら、少年の傍にいた男―――一ノ瀬トキヤは少し笑みを浮かべながらそうですね、と答える。


「にしてもレンの奴、今日はレディと約束があるから行けないーって、調子のってんのかー!!」

「いつものことでしょう。今更気にしても何も変わりません。」

「そうだけどよー……。」

口を尖らせながら呟く少年、来栖翔は不満げだ。

今日は翔、トキヤ、レンの3人のユニットで歌う課題曲についての打ち合わせがあったのだ。

「あ、一ノ瀬さんに翔君。ここで何をしているんですか?」

「ん?どうしたの春歌。あ!トキヤと翔だ!何してるの!?」

「春歌、音也。お前らこそ何でここに?」

「今日は課題曲の打ち合わせをする予定なんです。友ちゃんの意見も聞きながら。」

トキヤと翔が話していると、そこに七海春歌と一十木音也が歩いてきた。

「…友千香?一緒にいねーのか?」

「それが……。「春歌ーー!ごめんねー、遅くなって!」あ、友ちゃん!」

説明しようとした春歌の声を遮ったのは、今まさにしていた話の中心人物である渋谷友千香だった。

「どうしたの?寝坊?」

「違うわよ。途中でこの子に会ってね、先生の所に連れてこうかと思ったんだけど、先に春歌達に言ってからにしようかと。ってあれ、何かそっちはそっちで人数増えてない?」

「あっ!お二人には今偶然お会いして…。」

友千香の後ろ、そこにはベレー帽の形状をした帽子を深く被り、顔には黒い大きなレンズなし眼鏡をかけている金の髪に碧目の少年のような、少女のような中性的な顔付きの人物がいた。

春歌達が話している間に、ふと気になってそちらへ顔を向ける。すると、相手もこちらを見ていたようで、目が、合った。

「………。」

「………。」

暫しの沈黙。お互いが目を合わせたまま動かない状態が続く。

いや、まさか。そんなわけない。そもそもあってたまるか、そんなこと。

翔の頭は混乱していた。その様子に気が付いた面々が、静かに二人を見つめた。……途端。


「翔ちゃぁああん!!!!」

「ぅぐっ!!」

翔のお腹に飛びつく少年(?)

「「「「え?」」」」

あまりの出来事に周りは静止状態。
あの細い体の何処からあの那月並の力が出るのだ。皆思うことは同じだった。







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