06
個人の任務を終わらせるとポケットに入ってあるスマホが震えた。
珍しく相手は潔高ちゃんから。
はて、けれど彼が私に電話をかけてくる意味とは。
『 菫でーす 』
《 納粹さん、応援を頼めますか!? 》
『 ……場所送って 』
《 はい! 》
西東京にある英集少年院受刑在院者第二宿舎
なるほど、そんなに遠くはない。
バイクで20分から30分有れば行ける距離だ。
そりゃ私が1番近いから私に応援を頼むだろうな。
『 今から向かうねぇ。ハンズフリーに変えるから状況説明してもらえるー? 』
《 は、はい! 》
『 まず誰が任務にあたってるの? 』
《 い、1年の、虎杖悠仁、釘崎野薔薇、伏黒恵d『 10分で行く 』は、はぃ… 》
ヘルメットを被り息を大きく吸う。
潔高ちゃん曰く呪胎が上空に確認されて3時間、1年生に取り残された5人の救助を任務にしたらしいが戻るのがあまりにも遅いとのこと。
その呪胎が仮に変態を遂げる場合それは凡そ間違いなく特級呪霊と成る。
そんな任務に1年生3人を派遣するか、普通。
『 潔高ちゃん、私が入ったらすぐ帳≠張り直して 』
「 は、はい! 気をつけて…! 」
『 ……あと、悟に連絡を 』
この任務で間違いなく、悠仁を殺すつもりだ。
それで近くにいる私に応援を頼み、ついでに私も殺せたら万々歳。
残り2人が死んでもそれは悟への嫌がらせ成功に繋がる。
『 ったく…舐めたマネしてくれちゃって 』
呪力を拳に込めて帳≠割る。
あぁもう今最高に、イライラしちゃってる。
『 クソジジィ共覚えとけよ 』
20201230
そろそろ宿儺様と対面だなぁ。
どっちが強いかと問われるとやっぱり宿儺様ですよね、そりゃ。
だって一応1級だし、忌み子ちゃんは。
伊地知さんはお怒りモードでも潔高ちゃんと呼ぶ。