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瀕死の恋に救いの手を



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惚れた男がいた。昔は綺麗な黒髪だったが雷に当たり蒲公英色に変わってしまったわけだが中身は変わらず泣き虫でそれでも何処か強い男。そんな男は根まで腐ってるほどの女好きで誰にでも尻尾を振る男だ。正直見ていていい気分にはなれずそれを知っている兄弟子はいつも「 見なくていい 」と視界を覆ってくれた。


「 禰豆子ちゃーんっ! 」

『 …は? 』


たまたま手当てをしてもらいに来た蝶屋敷で見かけたのは見慣れた蒲公英色の髪、そして女の名を呼ぶ声。思わず鞘から刀を抜くところだった、危ない。だが正直驚いた。鬼殺隊に入隊したとは師範から聞いていたけれどまだ生きていたとは、とっくに死んでるものかと思っていたから。


「 あの、怒っていますか? 」

『 …そう見える? 』

「 いや、匂いが怒っている様に感じて…あの善逸止めてきます! 」

『 待って。その前に一つ聞かせて。彼奴は最近今追いかけている女以外の名を口にした? 』

「 …そういえば最近はあまり 」


それだけ言うと額に痣がある少年は善逸と女を追いかけて行った。けれど今の私にはそんな事どうでも良くて。突然の吐き気が止まらず蝶屋敷から走り去った。気持ち悪い、誰が、あの男が、女を追いかけるあの男が、まるで私の事なんて視界に入ってないかのような反応。


『 いや、助けて、獪岳、どこ、 』


…お望み通り助けてやるよ


また懐かしい声が聞こえたと同時に意識がふと途切れた。本当に助けてくれるなんて誰が思っただろうか。


だって此奴は、



鬼のはずだろう。



けれど懐かしいその声に何処か安心している自分がいたのだ。あぁ私も腐ったものだな、恋して人生狂うなんて。



20201109



獪岳くんを倒すより助けてもらたい人生だった。
善逸くんも好きですがそれより獪岳くんが好きなので散る時は獪岳くんと一緒がいい…
獪岳→夢主→善逸って一方通行がとても好きです、報われないの大好物。


title…確かに恋だった様

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