すくーる・わーるど












「お前さんの体はふわふわじゃのー」

「ぺろーん」



学園長さんはペロリームと戯れている。初見以来気に入ったらしい。ペロリームのさわり心地の良いふかふかの体にすっかり夢中だ。



「はい、おやつだよ」

「「ノッコー!」」

「ノガッサ!」

「スター」

「アンッ!」

「ナゾナゾ!」

「…ぶら」



私は学園長さんの部屋の縁側で最近捕まえたポケモンたちにおやつのポロックやポフィン、ポフレを上げている。ちなみにアリアドスたちにはさっきまとめてあげた。20匹ともなるとさすがに大変だ。





「た、大変ですっ!学園長っ!!」

「平滝夜叉丸か。なんじゃ、騒々しい」

「裏々山で巨大な熊が暴れています!現在、先生方や6、5年生の先輩方が応戦中ですが、拳に炎を纏い、暴れていて手が付けられません」

「な、なんじゃとっ!?」



滝夜叉丸君とやらの報告を聞き、和やかにペロリームと戯れていた学園長さんの顔色が一変した。



「ねえ、君。ちょっと聞きたいんだけど、その熊って、どんなだった?」

「ど、どんなとは…」

「大きさとか体毛の色とか」

「お、大きさは…普通のツキノワグマと変わらない。体毛は…、茶色で、腹に黄色い輪のような模様があったが、」



なるほど、暴れているのはリングマか。



「リザードン!!」



名を呼び、モンスターボールを放ると、オレンジ色の体躯に立派な翼を持つ、愛しの相棒が現れる。

ぐるりと辺りを見渡したリザードンは、一点で視線を止めた。



「場所、分かった?」

「グォ!」

「よしっ!ペロリーム、戻って!」



グッと指を立てた相棒に一つ頷いて、彼の背中に飛び乗る。





「リザードン、ゴー!!」









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