Lust | ナノ

屋外で、それも警ら中にも関わらずこんな行為に耽っているという背徳感が、いつもよりも谷村を興奮させていた。
雑居ビルの隙間、声さえ出さなければ一目につかないこの場所を見つけた時から、谷村はなまえをこの場所に連れて来ようとずっと考えていたのだ。
壁に手を突かせたなまえの背後から突き入れた雄は、いつもよりも多量の蜜を湛えた其処の中で同じくいつもよりも質量を増していた。
捲し上げたスカート以外はほぼ乱れのない服と、蜜壷の入口を覆い隠す下着をずらしただけのなまえの格好が、まるでアダルト動画のようだと谷村をさらに興奮させた。


「なに、なまえも興奮してるの?」
「や…っ、だ…谷村さんっ」
「挿れただけなのにもう下着までぐしょぐしょになってる…」
「仕事じゃない、って…言ってた、のに…っ」
「仕方ないだろ…こうでもしなきゃ、なかなか逢えなかったんだから…」


ひそひそと囁きあうような会話の中にも震える吐息が混ざってしまう。
恨めしげな目で肩越しに振り向きながら谷村を見つめるなまえの瞳がやけに色っぽくて、その視線に充てられただけで谷村は背筋に震えを感じた。
脚を少しだけ開かせ、尻を突き出させた格好で壁際に立たされているなまえの姿はそれだけでそそられるものだった。
卑猥な水音が響く中で奥まで突き上げるように腰を打ち付けると、なまえは口を押さえてぎゅっと瞳を閉じた。


「っ、谷…」
「なまえ…声抑えて」
「い…っ、」


いつも以上に早く絶頂を迎えたなまえの身体は大きく跳ね上がり、根元まで咥え込んだ谷村の欲をさらに強く圧迫する。
なまえの絶頂と共に一度動きを止めた谷村は、なまえの膣壁の心地よさに危うく己も爆ぜてしまいそうになったのを何とかやり過ごす事ができた。
一度その波をやり過ごしてから再びピストンを開始すると、奥から奥から熱い蜜が止めどなく溢れ出てくるのが己の雄越しに伝わってくる。


「っ、も…ヤバいな…」


かなり締まってる、なまえの中…。
耳元に寄せられた唇が囁きかける言葉に、無意識にもなまえの膣壁がぎゅう、と谷村の雄を締め付けた。
立った状態で後ろから突き刺された其れは、抉い角度からなまえの奥を掻き回していた。
谷村が腰を打ち付けるたびになまえの膝はがくがくと震え、再びじわじわと谷村への刺激を強めていく。


「谷村さん、っ…」
「なまえ…悪い、もうイきそうかも…」


速度を落とすことなくピストンを続ける谷村は、なまえの身体を強く抱きしめながら唇を寄せたままのなまえの耳に弱音を吐いた。
普段よりも早く達してしまいそうなのはなまえだけではなく、谷村もまた通常とは異なる状況下での行為に限界がもう直ぐ目の前まで迫っていたのだ。
それでも少しでも長くなまえの中に居たくて、なまえの淫らな姿を見ていたくて、谷村はなまえの腰を両手で固定するように鷲掴みにすると抉るようになまえの狭い其処を突き上げた。


「あ…っも、やめ…っ、」
「…ダメ、まだ…っ、止めてやらない」


速度を上げたままのピストンは止むことがなく、口を覆い隠して声を殺していたなまえも耐え切れずに嬌声を上げる。
それでも谷村は限界ギリギリまでなまえの中を犯していたくて、全身に汗を浮かべながらも行為を止めようとはしなかった。


「谷村さん、っも…ムリっ、」
「ヤバい、俺も…っ」


大きな動きでなまえの奥を突き上げると同時に、谷村の雄がその度に脈打ちながらなまえの中に熱を放つ。
最後の熱を放ち終えると、最奥に収まったままで互いに荒い呼吸が漏れるばかりだった。
なまえの身体を強く抱きしめたままじわりと汗ばんだ首筋にキスをすると、振り向き様のなまえの瞳は少しだけ潤んでいた。


「谷村さんひどいです…こんなところで…」
「あんなに善がってたのに?」
「っ、も…ひどい」


そっぽを向くなまえにふっと笑みが漏れた谷村は、なまえの中に収めたままだった其れで二度三度と再び膣内を突き上げた。
その都度震える身体が、漏れる蜜声が愛しくて、谷村の唇は幸せに満ちた溜息を零す。
無理矢理振り向かせた唇に口づけを落としてやると、なまえにしか聞こえない声で谷村は愛してると囁いた。
ひとつに重なる

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