Lust | ナノ

甘い声を必死に抑えてソファに身体を沈めるなまえに、谷村は嫌でも欲情せずにはいられない。
ぎゅう、と力いっぱい握りしめられた谷村の上着には、しっかりと皺が刻まれていた。
びくんびくんと身体を跳ねさせながらじわりと下着を濡らしてゆくなまえに、谷村は最早口元が緩むのを止められなかった。


「っ、ん…も…」
「ほらなまえ、声出すと店の客に聞かれるぞ?」
「谷村、さん…っ、」


無機質に振動する楕円型の塊をなまえの割れ目の頂に強く押し付けると、堪え切れずになまえからは一瞬悲鳴のような蜜声が上がった。
下着越しとはいえ、激しく振動を繰り返すそれの刺激はなまえには強すぎたのだろう。
普段立ち寄っている違法風俗店から手に入れたこの玩具は、思った以上になまえと楽しむことが出来そうだった。


「可愛いな、なまえは…。ほら、もっとイってみなよ」
「やだ、っ…やめ…っ、」


右手で摘まむように持った楕円型の塊の先端をなまえの一番敏感な突起に押し付けながら、谷村の唇がなまえの唇を塞ぐ。
舌先を咥内に捩じ込んで絡ませると、懸命に耐えていた声がなまえの唇を割って漏れた。
その間に谷村の左指は、楕円型の振動を強めようと本体のスイッチを回転させてゆく。


「っあ…も、い…っ、」
「なまえ…ダメだって、声我慢して」


いくら開店中とはいえ、亜細亜街にある谷村の馴染みの店は、今は数えるほどしか客が入っていないのだ。
愛しいなまえの嬌声を響かせたい気持ちは山々だが、ここでそんなことをしては店主が乗り込んでこないとも限らない。
ソファの上で足をM字に開かされるなまえのこんな姿を見られては気の毒であるし、なによりも卑猥ななまえの姿など自分以外の誰にも見せたくなどない。


「なまえ…これで我慢して」
「ん…っ、」


己のネクタイをなまえの口に押し込むと、なまえはそれを噛みしめながら絶頂を迎えんとする身体と声を必死で押し殺す。
谷村はそんななまえの姿を嬉しそうに見つめると、振動の強さを最大にした玩具を陰部の割れ目に沿って何度も何度も往復させた。


「ね…もう一回、イって見せて?」
「っ、ん…ん」
「ほら、なまえ…イって?」


なまえの秘所の突起を下着越しに摘み上げると、谷村は機械音を上げる小さな塊をぴったりと其処に宛がった。
強すぎる刺激を逃れようともがきながら、ネクタイに噛み付いたままのなまえがくぐもった声で絶頂の悲鳴を上げる。
弧を描くように背中を反らせながら痙攣するなまえの身体を抱きしめてゆっくりと玩具のスイッチを切ってやると、潤んだ瞳が谷村を捉えていることに気が付いた。
絶頂を迎えた後も未だにネクタイを咥えたままのなまえの口からは、荒い呼吸が繰り返されるばかりである。


「なまえ、気持ちよかった?」


なまえの口からネクタイを退かしながら谷村が問えば、頬を膨らませて拗ねるなまえがふい、と目を逸らした。
それでも、無理矢理開かせていた脚がまだモジモジと動いている様が、谷村を堪らなく興奮させる。


「も…知らない、」
「そんな顔して…まだ足りなかったか?」
「意地、悪…っ」


身体ごと谷村から逃れようとするなまえを抱き留めると、谷村はなまえの耳元に唇を寄せる。
これからが本番だろ?と囁きかければ、なまえの頬はそれだけでぱっと赤く染まるのだった。

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