Lust | ナノ

「先に達して良いなんて言ってませんよ」


挿入されただけで絶頂を迎えてしまったなまえを見下ろしながら、峯が囁く。
ぎゅう、と締め付けられることにも構わずに、峯の其れは滑らかになまえの中を出入りする。
ゆったりとした動きのはずなのに、上り詰めるのはそれ以上の早さだった。
過敏に反応する場所ばかりを攻め立てられるせいで、なまえの二度目の絶頂は目前まで迫っていた。


「駄目だと言ったはずだ…」


確実に激しさを増しておきながら、耳元では平気でそんな事を囁く。
峯の艶っぽい声に彼の存在を確かめようとなまえが目を開けば、余裕の消えた瞳とかち合った。
嗚呼、その表情は反則だ…。
心臓が締め付けられるような感覚に襲われ、なまえの身体に力が入った。


「峯さん、っ」
「なまえ…締めすぎだ」
「だ、って…峯さんが、」


いつもとは違う、眉間に寄せられた皺。
不機嫌そうなのではなくて、必死に何かを堪えるようなその表情に、なまえの胸が熱くなる。
言われたとおり力を抜こうにも、峯の与える刺激と愛おしそうな視線に中てられては、否が応にも子宮が疼くのだ。


「峯さん、また…っ」
「もう、何度達しても構いませんよ…」


なまえのその表情、俺にだけ見せてください。
その言葉を合図に、峯の動きに激しさが加わり始める。
大きく足を開かされたまま幾度となくなまえの最奥が峯の雄に突き上げられ、意識せずともなまえの口からは蜜声が漏れた。


「っあ…も、」
「なまえ…」


求めるように伸ばされたなまえの腕が、峯の首に絡みつく。
傍へと峯を引き寄せてみれば、息苦しいほど深い口づけが与えられた。
こつりと触れ合った峯の額がじわりと汗を纏っていて、普段は涼しげな顔をしている峯が熱を帯びてくれている事実になまえは至福を覚えた。
きつく膣壁を痙攣させながら達したなまえがぐったりと峯の首から腕を離すと、なまえの中から己の雄を引き抜きながら峯が一息ついた。


「まだ休むのは早いですよ」


力の抜けたなまえを抱き起こしながら、峯は己の下腹部を跨がせるようになまえを座らせる。
抱き縋るなまえの髪を優しく撫で、なまえの入口に反り立った雄をあてがうと、峯はなまえの中へと再びゆっくり侵入した。

長く永い夜に

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