Lust | ナノ

初めて触れるなまえの身体は思い描いていた以上に柔らかく敏感で、初めてのなまえと繋がりあうには時間が掛かると判っていながらも大吾は急く心を抑えることができなかった。
恥かしがるなまえの唇を半ば強引に塞いだままで衣服を乱した大吾は、それでも丁寧になまえの白く透けるような肌へと指を走らせた。
手技だけでなんとか其処を濡らしてからは、焦る気持ちを抑えてその狭い膣壁に破裂しそうな己の全てを押し込んだのだが、収まった其処があまりも心地よすぎて大吾はどうやってこの状況に辿り着いたかが自分でも判らなくなるほどだった。
ぎゅっとシーツを握り締めるなまえの手に己の手を重ねると、大吾はなまえの中に雄を収めたままで触れるだけのキスを落とす。
眉間に寄せられた皺が初めて男を受け入れるなまえの痛みを代弁しているようで、それが大吾にとってはものすごく幸せなものに映った。


「なまえ…痛ェならやめとくか?」
「っ…」


ふるふると頭を横に振って応えるなまえの手を、大吾の手が優しく握り締める。
全身に力を入れた状態で強張るなまえの身体をどうにかリラックスさせてやろうと思うものの、大吾ははち切れんばかりに怒張した其れを窮屈な蜜壷で動かさぬように気を配るだけで精一杯だった。
格好をつけて止めておくかなどと言ってみたものの、一度収めてしまった雄を其処から引き抜いて行為を中断できるほどの余裕などは微塵も残っては居ないのが事実だった。


「大吾さんっ…」
「何だ…?」
「止め、ないで…っ」


痛くても良いから、止めちゃ嫌…。
己の首筋に両腕を回して懇願するようななまえの言葉に、堪らず大吾の喉がごくりと生唾を飲み込んだ。
痛みに歪む表情が大吾の理性を先ほどから揺さぶっていたのだが、なまえからの思わぬ言葉が何とか保っていた均衡を壊してしまう。
吐息まで奪い取るかのような口付けでなまえの唇を塞いでしまうと、大吾の両手は無遠慮になまえの内腿を鷲掴みにして開脚させた。
わざと辱めるような体勢でなまえの中を犯してゆく大吾に、なまえの両腕は一層強く大吾に抱き縋った。
だがいくらそうした格好をさせたからとはいえ、大吾がなまえの中を押し進む速さはあくまでもごくゆっくりとしたもので、できる限りなまえに痛みを与えないようにしようという気持ちだけは本物であった。


「そんなに…全身ガチガチになってたら余計痛ェぞ?」
「っ、でも」
「良いからそんなに恥かしがるな…。お前、本当に綺麗だぜ」


近い距離で囁く大吾の言葉にすっかり顔を真っ赤に染めるなまえに微笑ましさを覚えながら、大吾は優しい笑みを浮かべたままでなまえの胸元へと唇を寄せる。
緩々と突き上げる大吾の動きに合わせて揺れる胸を両手で包み込むと、大吾の唇はその頂を食むように含んだ。
すっかり敏感になったなまえの身体はそれだけでひくりと跳ね、その度に大吾の雄には容赦なく熱くなった膣壁が絡みつく。


「お前…締め付けすぎだ…っ、」
「大、吾さ…」
「さっきから、マジできつすぎる…」


唇に含んだままのなまえの胸の突起を舌先で転がす大吾に、なまえは甘い声を漏らして身体を震わせるばかりであった。
指先に触れるなまえの双丘は想像以上に柔らかく、揉みしだく手はいつまでも止むことはなかった。
時々薄っすらと目を開いて己を覗き見るなまえの視線が、尚更大吾の欲を高鳴らせる。


「なまえ…」
「っ、はい…」
「もう…俺以外の奴になんか、触れさせねぇ」
「大吾、さん…」


初めてが、大吾さんで嬉しいです。
そう囁いたなまえの声と共に、なまえが自ら大吾に唇を寄せたことが大吾の中に残った余裕を消し去ってしまう。
なまえの唇から漏れる吐息のひとつですら逃したくなくて深くまで咥内を舌先で掻き乱しながら、大吾が腰を打ち付ける速さは速度を増していった。
苦しそうななまえの吐息が鼓膜を擽るだけでも、大吾は最早達してしまいそうな程の快楽が全身を駆け巡る。
唇を解放して何度もなまえの名を呼びながらピストンを繰り返す大吾の耳には、なまえの其処から漏れる蜜がぐちゃぐちゃと掻き回される音となまえの蜜声だけが支配していた。
一際強くなまえの蜜壷が大吾を圧迫したのと同時に大吾の雄がなまえの深い部分を突き上げ、その瞬間に押さえ込まれていた熱が脈動しながら勢いよく放たれた。


「なまえ…悪い、強引になっちまって…」
「っ、そんな…」


なまえの中に収まったままで額にぷつぷつと汗を浮かべる大吾の頬になまえがそっと手を伸ばすと、大吾はそのままなまえの掌にキスを落とした。
弾む息を整えるなまえを見下ろしながら収めていた楔をゆっくりと引き抜くと、なまえの身体はそれだけでびくびくと過敏に跳ね上がる。
その反応が逐一愛おしく、熱を放ったばかりの大吾の其れは薄膜に濃白の熱を多量に詰め込んだまま未だにその質量を増したままだった。


「なぁ、なまえ…まだ平気か?」
「あの…?」
「まだ、熱が引かないんだ…。もう一度、お前に触れてもいいか?」


大吾の問いかけに一瞬にして顔を染めたなまえに、堪らず笑みが漏れる。
小さくこくりと頷いて見せたなまえに再度唇を寄せると、大吾の手は己を包む薄膜を外し始めるのだった。

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