Lust | ナノ

「ッ…なまえ…、もうやべぇ…」


ソファの背凭れに深く身体を沈めながら、大吾が低く囁いた。
何もかもが中途半端に着崩されたスーツが、やたらと官能的に見える。
なまえが動くたびに漏れる水気を含んだ音が聴覚からも犯してゆく。


「なまえ…すげぇいい…」
「ん…っ」


なまえの動きを促すように頭を撫でる指先の感覚が心地よく、なまえは膨張した其れを咥える唇で丹念に大吾に刺激を与えた。
咥内には収まりきらない雄の根元は指先で締め付けながら扱き、熱を帯びる先端に丹念に舌を絡ませる。
吐息の合間に堪えきれずに漏れる大吾の呻く声がたまらなく愛おしくて、なまえは懸命に射精を促した。


「なまえ…、それ以上は…」
「う、ん…」
「お前の口ん中に、出しちまいそうだ…」


大吾の声に反応し、足元から己を覗き見るなまえに欲情せずには居られない。
そろそろ止めてくれと言いながらも、なまえの頭に添えられた手は無意識に彼女の頭を前後させていた。
出してもいいか?と熱っぽい声で訊ねられたなまえは、唇を大吾の其処から離さずにこくりと頷いてみせる。


「ッ…」


唇と舌、そして指先で大吾の雄を刺激するなまえの咥内に、熱いものが注がれる。
弾ける瞬間に大きく脈打った其れの感触は、触れていた全ての器官を通じてなまえに伝わった。
放たれた熱を口に含んだ状態で大吾の其れから唇を離すと、なまえの前には申し訳なさそうにティッシュボックスが差し出された。
数枚を取り出してその中に大吾の放ったものを吐き出すなまえに、大吾からはバツの悪そうな視線が投げかけられた。


「悪い…」
「ん?どうして?」
「いや…、」


不思議そうに大吾を見つめ返しているうちに、なまえの身体はふわりと抱きしめられる。
ソファに仰向けに倒されたかと思うと、圧し掛かるように大吾が身体を重ねた。
口づけながらなまえの服を乱してゆく大吾の指先を感じながら、なまえも大吾のスーツを脱がせてゆくのだった。

指を絡めても口づけしても

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