Lust | ナノ

「っ、も…アカン、て」


ただいまと告げた直後から、真島は玄関の扉に背を預けて立ったままである。
ネクタイの結び目は解かれてただ首から下がり、ワイシャツのボタンは全て外され、胸元の刺青までが露になっている。
挙句、スーツのパンツもベルトが外され、ファスナーも全開で辛うじて真島の腰の当たりに引っかかっているという状況であった。


「なまえチャン…滅ッ茶気持ちえぇ…」


先ほどまでは背伸びをしながら真島の首筋にキスをしていたなまえだが、その唇は段々と下へ下へと移動をし始めていた。
肌蹴た胸板に存在感を現した突起に、なまえの舌先がころころと突起を転がすように這い回る。
その間にもなまえの華奢な指先は真島の雄に絡みつき、絶妙な速度で根元から先端までを往復していた。
手淫だけで既に熱を帯びた体液が漏れ始めた己の其れに苦笑しながらも、腰は勝手に動いてしまいそうなほどの快楽であった。


「な、なまえチャン…お口で咥えたって」
「ん…」
「ええやろ…?俺の、舐めてぇや」


くしゃりとなまえの髪の毛を撫でながら囁く真島に、なまえは視線を投げかけるとにこりと柔らかな笑顔を浮かべた。
下手かもしれないですけど…というなまえの控えめな言葉すらも、真島には身体を昂ぶらせるものでしかない。
なまえの頬を両手で捕らえて深くキスをすると、なまえは早速真島の足元に膝立ちになった。


「ッ…は、滅ッ茶エエよなまえ…、」
「っ、ん…」


前屈み気味の体制のまま、真島の両手がなまえの頭を包み込むように抱きしめる。
舌を伸ばして懸命に己の雄を舐め上げるその舌先の動きまで、真島の立ち位置からははっきりと見て取れた。
目にすれば余計に興奮を覚えてしまうのだが、視線はもうなまえの口元から離せなかった。


「まじ、ま…さん、っ」
「っあ…も、アカンて…っ、そんな風に見んといて、っ…」


なまえが下から仰ぎ見れば、真島の眉間にはくっきりと皺が刻まれていた。
苦しそうな表情に混じって漏れる吐息が、段々と卑猥さを増してくる。
優しく抱え込まれていたなまえの頭は、真島が無意識に緩々と動かし始める始末である。


「なまえん中に…出したいわ…」
「い…です、よ」
「口やのうて…っ、お前ん奥に…ぶちまけたい」


もう早うなまえん中まで挿れさしたって…。
迫り来る絶頂を堪えながら、身体を屈めて真島はなまえの耳元で囁く。
柔らかな髪を何度も何度も梳きながら、真島は名残惜しそうになまえの唇を其処から引き離して立たせてやると、すぐさまなまえの下半身へと手を掛けるのだった。

限界破裂

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