Lust | ナノ

終わりが見えない口づけの雨に、さすがに息が上がる。
酸素を求めて唇を開けば、その隙に真島の舌先がなまえの咥内に侵入するのだ。
絡まりあう舌先の感覚だけで身体が熱くなってしまうほど、真島の与えるキスは巧みだった。


「まじ、ま…さん、」
「なまえチャン…ホンマ堪らんわ」


コレだけでもうイってまいそうやわ。
冗談とは取れないような欲情した瞳に見つめられ、なまえは胸が詰まる。
シュッと音を立てて緩められたネクタイに、真島の見せる仕草に、一気に顔が火照った。
既に放ってしまった真島のジャケットは、ベッドの下にくちゃくちゃのままになっている事だろう。
互いに着衣のままベッドの上で口づけだけを交わしているのだが、裸になる以上になまえには緊張感が漂う。


「なまえチャン、抱いてもエエか?」
「っ、あ…」
「ちゃんと言うて…?まだアカンのやったら、ちゃあんと待っとるから」


服の上からなまえの胸に顔を埋めた真島は、それでもなまえと手を繋ぎあったまま無理強いはしない。
真島が呼吸をするたびに熱い吐息が胸元に掛かり、それだけでなまえの鼓動が激しさを増してゆく。
震えてしまいそうな声で真島さん、と呼びかけてみると、彼の視線だけが胸元からちらりと投げかけられた。


「して…ください、」
「ん…?」
「もっと、真島さんに…触ってもらいたい」


羞恥心でいっぱいになりながらも勇気を振り絞って告げると、真島の顔が嬉しそうに緩んだ。
待ったはなしやで。
一言そう囁くと、真島の手がするりとなまえの服の中へと入り込む。
照れている間に上半身はあっと言う間に下着だけになり、真島の手は早くもなまえの下半身へと向かっていた。


「真島さん、っ…や…」
「なんやなまえチャン、恥かしいんか?」


こくりと頷いて見せると、真島の口からは嬉しそうな溜息が零れた。
ほんならコレで我慢し。
そう言って真島がベッドサイド以外の電気を消すと、部屋の明かりが一気に落ちる。


「これ以上はダメや…俺かてホンマはなまえチャンをよぉ見たいねんから」


薄明かりの中で下着姿にされると、それだけで身体が熱くなってしまう。
嬉しそうになまえの身体を見つめる真島の視線が、苦しいほど愛おしい。


「なまえ…綺麗やな、」
「…ッ」


今までとは違う熱の籠もった真島の声に、息が止まる。
ずっとこうすんの、待っとったんや。
囁かれた言葉の意味を理解する暇もなく、なまえの唇からは甘い声が漏れる。
ずらされた下着から覗いた胸の突起が真島の口に含まれただけで、脳天まで電気が走った。


「敏感やなぁ…そういうん滅ッ茶そそるわ」


びくりと身体が跳ねた隙に、真島の手はなまえの背中へと回り、気付けば下着の止め具が外されていた。
コレはもう要らんな、とするりと肩から外された下着は真島の手からベッドの下へと落ちてゆく。
再び唇を柔らかな膨らみへと寄せる真島に身体を震わせながら、なまえは必至に声を殺すのだった。

ここにさわって

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