Lust | ナノ

もう指がふやけるほどなまえの中を掻き回し、桐生の其れはもう既に痛いほどに膨張していた。
それでもぐったりと息を荒げるなまえの姿を前にしては、己の欲を押し付けるわけにはいかないという気持ちを抱えてしまう。
時間をかけて慣らした其処は蜜を溢れさせ、桐生の指を二本咥え込んでいる。
脈打つように突き立てた指の根元まで伝わる圧迫感は、嫌でも桐生の雄を昂ぶらせた。


「なまえ、まだつらいか?」
「っん…」
「無理はさせたくないんだ…つらけりゃ、ちゃんと言ってくれ」


なまえの中から指を引き抜きながら問うと、なまえは照れくさそうに桐生の首に手を回し、桐生をぎゅっと引き寄せた。
僅かに桐生の顔に驚いたような表情が浮かんだのだが、それでもなまえは構わずに桐生に触れるだけの口付けを落とす。


「桐生さんばっかり…我慢しないでください」
「なまえ…いいんだな?」


気恥ずかしそうに小さくなまえが頷いたのを確認すると、今度は桐生が主導権を取ってなまえの唇を塞いだ。
既に反り立っていた雄に薄い膜を纏わせると、桐生はなまえの両足の間に割って入り、濡れそぼった入口に先端を押し込む。
ほんの僅かが中に収まっただけで、なまえの中が収縮するのが桐生の雄に伝わる。
苦しそうになまえの眉根に寄せられた皺にすらも、愛しくてたまらない気持ちになった。


「なまえ、もう少しだけ…力を抜けるか?」
「っあ…も、出来…ない、っ」
「悪いが…少しだけ我慢してくれ、」


なまえの首筋に唇を宛がうと、桐生はなまえの両足を押し開いて一気に根元まで熱を捩じ込んだ。
耳に響いたなまえの痛みを訴える声の中に僅かながらも甘い熱が混じっていたのを感じ取ると、桐生の中に安堵が生まれる。
いつまでも痛い思いをさせるよりはいっそ一気に済ませた方が良いと思っての事だったのだが、結局は自分が耐え切れなくなったからだと言われても仕方がない。
僅かに身体を離してなまえの表情に目を落とすと、痛みに歪んだ顔がやたらと桐生を欲情させた。


「なまえ、動いてもいいか…?」
「桐生さん…も、痛くしていいから…」
「…お前、」
「桐生さんなら、構わないから」


なまえの言葉に一気に昂ぶった身体を、それでも桐生は懸命に抑えながら律動を開始する。
緩々と動けば動くほどに溢れ出す蜜と同じく、なまえの口からも段々と嬌声が漏れ始めた。


「なまえ…っ、平気か…?」
「は、い…」


桐生を見つめながら頷いたなまえに桐生は再度キスをすると、段々となまえの中を犯す速度を上げていく。
優しく抱こうと決めていたのに、と反省の色を浮かべながらも、今や止まる事など出来ないところまできてしまっていた。
唇を塞ぎ、舌を絡ませながら、桐生は深く深くなまえの中へと何度も己の雄を突き立てるのだった。

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