Lust | ナノ

どろどろと愛液を滴らせるなまえの其処に、二本の指の代わりに秋山は自身の雄を突き立てた。
挿入と同時にびくりと収縮した膣壁が、ただそれだけでなまえが達してくれた事を物語っているのが秋山には嬉しくもあった。
なまえの頬をそっと撫で、なまえの両腕を自身の首元に誘いながら絡みつかせると、秋山はなまえの身体を勢いよく起き上がらせた。


「っや…、ん…っ」
「も…これだけでそんな可愛い反応しないで」


なまえの身体を起き上がらせると、代わりに秋山の背中がソファの背凭れに深く沈む。
正常位から対面座位へと互いの体勢を無理矢理変えさせると、秋山は少しだけ高い位置にあるなまえの瞳を見つめながらゆっくりとなまえの後頭部を引き寄せた。
抵抗せずに迫る唇に吸い寄せられるようにキスを落とすと、それだけで秋山は僅かに身体をなまえから引き離す。


「いっぱい動いてなまえのこと気持ちよくさせてあげようと思ったけど…今日はやめた」
「っ秋、」
「なまえが自分で動いてごらん?好きなだけ動いて、好きなだけイっていいから」
「そん、な…のっ、」


恥かしそうに頬を赤く染めるなまえに満足そうに口元を緩めながらも、秋山はその言葉通り自ら動く気配を一切見せようとしない。
なまえを両脚の上に跨がせたまま深々とソファに背を預け、行為を促すように頬を撫でたり髪を撫でたりするばかりだった。


「ほら、自分でイイとこに俺の当ててごらん?」
「や…っ、秋山さん…っ」
「いいから…ね?なまえが自分でしてみてよ」


僅かにぐん、と秋山が下からなまえを突き上げると、それだけで悲鳴のような蜜声を漏らしたなまえがぎゅっと瞳を閉ざす。
なまえの膝をソファの上に立たせ、両手を背凭れへと導いて動きやすい体制を整えてやると、秋山は再びなまえの唇を塞いだ。
一貫して動きを見せない秋山に焦れながら、なまえは生殺しの状況に耐え切れずにようやく自ら腰を揺らし始める。


「秋山さん、っ意地、悪…」
「まぁ…ね」


ゆっくりと前後に円を描くように揺れるなまえの腰をそっと支えながら、秋山は幾度もなまえの唇を堪能した。
いつもよりよく濡れるなまえの小さな入口も、いつもより拙い舌の動きも、秋山にとっては全てが可愛らしくて仕方がなかった。
時折唇を胸元の突起へと向かわせると、其処を甘噛みされただけで腰の動きが疎かになるなまえの様子に秋山の口元が緩む。


「っ、も…イ、ちゃいそ…」
「ホント?じゃあ、俺になまえがイくとこ見せて」
「や…っあ、や…ッ」
「嫌じゃないでしょ?ほら、こんな風にもっと動いてごらん」


細腰を両手で掴むと、秋山はそのままなまえの身体を大きく前後に揺さぶった。
自らは相変わらず少しも動かない状態で、秋山はなまえの身体だけを何度も何度も揺り動かす。
既に絶頂を迎え、ソファの背凭れに掴みかかったまま秋山の肩口になまえが倒れこんできたのが判っていながらも、秋山の両手がなまえを揺さぶるのは止まらなかった。


「も、やめ…っ、あ…」
「ダメ…もっとたくさんイって良いんだよ?」


熱い雫がなまえの小さな入口から降り注ぐのを両脚の間に感じながら、秋山はなまえの唇を塞いだままで幾度もその華奢な腰を揺さぶり続けた。
零れ出す蜜が立てる卑猥な音となまえの嬌声を耳で堪能しつつ、秋山はなまえの耳元でもっとイって、と囁きかけるのだった。
薔薇紅

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