Lust | ナノ

四つん這いにさせられたなまえの背中に圧し掛かる峯の指が、絶えずなまえの中を出入りする。
指が動くたびにぐちゃぐちゃと響く水音が、静かな部屋に良く響き渡るのがなまえには気恥ずかしい。
押し殺しても漏れる声が震えながら唇から零れるたびに、峯がなまえの耳元で熱い吐息を吐くのがそれでもなまえには嬉しくもあった。


「まだ一本なのにこんなに濡らして…」
「っん、あ…」
「凄いですね、隙間なく指に絡み付いてますよ、なまえさんの中…」


本当に…可愛いな、貴女は。
くすりと笑いながら中指の腹で内壁を擦り続ける峯が、なまえを背中から抱き締めながら緩々と胸を揉みしだく。
何度も何度も可愛いと囁く声に、なまえの頭の奥が少しずつ痺れ始める。


「峯、っ…峯さ…、」
「可愛い…本当に。とても可愛いですよ、なまえさん」
「あ…っ、も…欲し、っ」
「駄目です。まだ…これだけで我慢してください」


ほら、指でだってイけるでしょう?
なまえの肩口に唇を押し付けながら囁くと、峯は敢えて卑猥な音を立てながらなまえの肉襞を掻き混ぜる。
後ろから回された峯の掌に、ぼたぼたとなまえの蜜が降り注ぐ。雫が掌から溢れ、シーツを汚していく様が、峯の口元を柔らかく押し上げてゆく。


「こんなにたくさん溢れているのに、まだ貴女の中には蜜が詰まってるんですね」
「っん、あ…峯、さん、っ…」
「こうして貴女の中を指で犯しているだけで、俺もイってしまいそうだ…」


穏やかに喋る口調とは真逆の激しい手淫に、身体を支えきれなくなったなまえの腕が崩れる。
枕に頬を押し付け、ぎゅうとシーツを握り締めながら峯の方を振り返れば、何とも言えず切なそうな目をした峯と視線が重なった。


「そんな顔して…俺を見ないでくれ、っ」
「峯、っ…峯さ、っん、あ…」
「なまえ、っ…可愛い…本当に貴女が、可愛くて仕方がない…」


なまえの右足の裏腿に宛がわれた肉塊の先端が、ぬるぬるとした体液を纏いながら往復する。
暴発しそうなほどに怒張した雄をそれでもなまえの中に収めようとしない峯が、なまえにとっては意地悪に思えてしまう。
峯の手淫に愛液をしとどに零していながらも、その先の快楽が欲しくてなまえは耐えられない状態だったのだ。
それを判っていながら焦らし続ける峯の、なんと意地の悪いことか。そんな思いで峯を見つめていた事が、峯自身も判っているのだろう。


「今日はもっと、指だけでたくさんイかせてあげます…」
「ん…っん、あ」
「嗚呼ほら、また中が痙攣してきた…なまえは此処が本当に好きなんですね」


でも、もっと好きなのは指じゃ届かないくらい深い場所でしょう?
判ってますよ…それでもまだ、これしかあげません。
脇腹の辺りから滑り込んできた左指に胸の蕾を転がされ、なまえの背中が大きく仰け反る。
膣壁を収縮させ峯の指に噛み付かんばかりに中を痙攣させるなまえにはお構いなしで、峯の指は熱を帯びる秘所を掻き回し続けていた。


「なまえ…目を閉じないでください…。俺を、ちゃんと見ていてくれ」
「や…っ、も…っあ、」
「ずっとこのまま、っ…貴女と、こうしていたい…」


ぴたりと背中に張り付く峯の横顔を目に、なまえは今日何度目かの絶頂に身体を震わせた。
幾度達してもまだ足りないと快楽を欲する身体は、もう峯自身でしか鎮めることが出来ないほどに熱を帯びているのだった。
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