スティーブン「チェインと組ませてステルス侵入諜報活動はどうだろうか」
カレッサ「私より排泄物の方がまだ役に立つレベルで無理ですの。私ができるのはあくまで姿を消すだけで存在の希釈だなんて高度な技術は到底出来ませんの」
チェイン「……バカ猿去勢して仕事一本男にするとかは」
カレッサ「ば、ばかざる? ええと……精気を吸う種類を変えて、欲求を調整したりは可能ですの。でもお猿さんに試したことはないのです……」
レオ「一生それザップさんにやったげてください」
ツェッド「この人から下ネタ抜いたら殻も残りませんよ」
ザップ「好き勝手言ってくれんなぁオイ」
カレッサ「ザップさんの話題はいつも盛り上がりますね。ザップさんすごいですの!」
ザップ「いや、話聞いてたかカレッサ? 俺今欠片も褒められるどころか息吐くように罵倒されてたんだけど?」
レオ「あー無理ですよ。カレッサさんガチ天然ですから」
ザップ「だからって今のは空気読めなさすぎだろ。あー俺傷ついたァー……」
レオ「キモイっす」
ザップ「るせー……あー傷ついた傷ついた!」
カレッサ「まあ、どうしましたのザップさん! いきなり膝を抱えて転がりだして……!」
ツェッド「これが狙いですか! 浅はかすぎる!」
チェイン「カレッサも素直に反応しすぎだから」
ザップ「俺ァよお、カレッサだけは俺の繊細なハートを理解して寄り添ってくれるとばかり思ってたんだよぉ……ショックだわぁ、ああこれは傷が深すぎて心が痛むぅ!」
チェイン「その腐った性根の何処に痛む余地があんのよ」
ツェッド「カレッサさん、あれはあの男の常套手段として覚えておいてください。そして相手にする必要はありません」
カレッサ「でも、でも、ツェッドさん〜……あんなにいじけたザップさんをほったらかしだなんて胸が痛みますの……」
チェイン「あれは放置した方が良いの。カレッサにはまだ難しいかもしれないけれどアイツに使われるんじゃなく、アイツを使う側になるようにね」
カレッサ「チェインさんまで……でもでもザップさんはレオくんと一緒に私を見つけて……」
ツェッド「いえそれはレオ君の力であってあの男は関係ないですから。あのどうしようもない人に恩義を感じる必要はありません」
ザップ「二回も必要無し発言かい、あぁ? このすあま弟子」
ツェッド「ほら元気じゃないですか」
ザップ「他所は他所、ウチはウチ! それはそれ、これはこれだ!」
レオ「ちょっとすごく意味がわからないですザップさん」
スティーブン「……なあ、俺はカレッサの能力の活かし方について考えているんだが。ザップの人間性をカレッサに教えるのは今度でも良いだろう? 一緒にいれば嫌でも学ぶさ」
チェイン「す、すみません」
クラウス「カレッサの無垢さを思えば、心配で口煩くなってしまうのも仕方ないだろうが……これも彼女の美点だ。その都度我々でフォローすれば問題ない」
レオ「はい……」
カレッサ「至らない私を皆様が気遣ってくださっていることは骨の髄まで刻みましたの。私も早く実戦でお手伝い出来るよう頑張ります!」
ギルベルト「では、しばらくは私の手伝いをお願いできますかな。カレッサさん」
カレッサ「はい!」
レオ「あ、ちなみにカレッサさんって料理とか……」
カレッサ「久しくしていません!」
レオ「……ですよね」