青「黄瀬ぇ！お前食うの遅ぇよ！」

黄「オレは遅くないっス！青峰っち達が早いだけで…！ねえ、黒子っち？」

黒「いえ…、ボクももう食べ終わってるのですが…」

黄「あれ！？」

赤「黒子も食べるのは早くないが、量が少ないからな」

黒「はい。その分いくらか早く食べ終わるんです」

緑「オレや赤司は普通、青峰や紫原は早いからな」

黄「オレよりずっと食ってるのに異常っス…」

紫「黄瀬ちんが遅いだけ〜。オレその間にデザートまで食えるし」

黄「まだ食うんスか！？」

青「お前ぇはとっとと食え！」

黄「いってぇ！青峰っち、暴力はなしっス！」

黒「確かに暴力は感心しませんね」

青「あ？」

赤「お前がそんなことするから余計黄瀬のペースが遅くなるんだろう」

緑「お前のせいで教室に戻るのがギリギリになるのだよ」

紫「峰ちんまじ自重しろしー」

青「何でオレが責められるわけ！？」

黄「むぅ〜…」


―――
――


黒「あれ？黄瀬君、またサラダだけですか？」

黄「あー…、うん、まあ…」

青「肉食え、肉！」

赤「野菜は確かに体にいいが…」

緑「ちゃんと脂肪分やたんぱく質，炭水化物も摂らなければ体に悪いのだよ」

紫「昨日教室で食べたときもサラダだけだったよねー」

黒「！昨日もなんですか？」

黄「は、はい…」

青「…ほら、すき焼きやるから、食えよ」

黄「いや、いいっスよ別に。青峰っちのだし…」

青「遠慮とかいらねーから。部活中に倒れられても困るし」

黄「いや、ほんと、平気っスから…。あ。ほら、オレもう食べ終わっちゃったし…。ご馳走さまっス！」

青「あ！おい！」

赤「！」

黄「じゃあ、オレ、とりあえずこれ…」

赤「黄瀬」

黄「？」

赤「別にオレ達は、迷惑なんて思ってないぞ」

黄「え？」

赤「この間、青峰がお前は食べるのが遅いと言っていただろ。それで、比較的早く済ませられてお腹が一杯になるのサラダばかり食べているんだろう？」

青「あ？んなこと考えてたのかよオメー」

黒「黄瀬君、青峰君の言葉なんて気にしなくていいんですよ」

緑「黒子の言う通りなのだよ。無理して青峰に合わせて食事を摂っていたら、体がもたないのだよ」

紫「黄瀬ちーん、食べたいときは食べたいだけ食べなー？」

黄「………」

赤「ほら、みんなもこう言ってる。無理してオレ達に合わせる必要はないぞ」

黄「…ありがとうっス。今度からはなるべく他のも食べるっスね。でも、ほんとに今はいいんで…」

黒「何でですか？」

黄「実は…」

黒「実は？」

黄「バスケ始めてから、急激に体重が増えたんス…！」

青「は？」

黄「ここ最近、体重増えっぱなしで。この１ヶ月で３�s増っスよ、３�s増。バスケ始めて筋肉ついたからだっていうのは分かってるんスけど、体格良くなったせいで、今まで余裕で着れてた細身の服が、余裕じゃなくて普通になっちゃったんスよ…!?マネージャーとかスタイリストさんにも、言われたんスよ…!?『部活頑張るのもいいけど、筋肉つけすぎないようにね』って…！有り得ないっス！マジで！このオレが理想のモデル体型を維持できてないなんて…!!」

青「死ね」

緑「心配して損したのだよ」

紫「ぶっちゃけ変わってなくね？」

黒「『このオレが』とか言っちゃうあたりがアレですよね」

赤「黒子なんかいくら筋トレしてもなかなか筋肉つかないのにな」

黒「比較するのやめてください」

黄「ムキムキの黒子っちとか嫌っスよ!?」

黒「それはボクも嫌ですが」

赤「…ハア。…黄瀬」

黄「はい」

赤「モデルの仕事もあるから、そちらにも気を遣うのは仕方ないが、程々にな」

黄「はい…。…？」

赤「…つまり、『無理はするな』と言うことだ」

黄「…え？」

青「１ｏｎ１中にぶっ倒れても知らねーからな」

黒「教育係は解任されてるので、いつまでも君の面倒は見きれませんよ」

緑「双子座のラッキーアイテムを教えてやらんこともないのだよ」

紫「ワカメご飯味のまいう棒いる？」

青「ワカメなの!?米なの!?」

紫「ん〜？どっちも〜」

赤「ははっ。…この通り、みんなお前のことを心配しているんだからな」

黄「！………。はいっス！」


黄瀬の昼食事情

その後、黄瀬の食生活に於いて何がどうなったのか、彼らは後の合宿にて知ることになるが、それはまた別のお話。