「俺、憧れるのはやめたっスけど、青峰っちが好きなのは変わらないっスから!」
「…は?」
そう泣きそうな声で訴えてきた黄瀬に、間抜けな声が出た。
暇だった俺は偶然にも同じく暇だった黄瀬とマジバで昼飯中。
周りの客達は黄瀬を見てひそひそと話している。
…ここで泣かせたらヤバい。
「いきなりなんだよ。」
「だって、青峰っちからバスケとったら、何も残らないじゃないっスか!」
「てめー…!」
失礼な事を言い出すこいつを睨むと、さらに目がうるうるしだす。
「で、でも!俺が弱くて青峰っちが愛想尽かしても絶対別れないっスからね!」
段々何が言いたいのかこんがらがってきたらしく、あの、とかえーっととか言いながらぐるぐるしている。
…こいつは何の心配してんだよ。
「おい、黄瀬。」
「は、はいっス!」
背筋を伸ばしてこちらを見る姿に笑いを堪えながら言う。
「俺はバスケできるからお前と付き合ってんじゃなくて、お前が好きだから付き合ってんだよ。」
そう頭をぐしゃぐしゃと撫でると、なぜか泣き出す黄瀬。
俺が柄にもなく慌てたのは、いうまでもない。
不意打ちなんて何処で覚えたの
(泣くなよ!)
(だ、だって青峰っちがぁ〜!)
(はぁ?!)
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悠様、ありがとうございました!