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::セカンドキスのすゝめ*青黄
余裕のある黄瀬。純情な青峰。高1の初夏に付き合い始めた青黄。2年が過ぎて高3となり、それぞれの進路に向けて頑張る2人は、以外にも友達以上恋人未満な付き合いであった。デートをした回数は、高2の黄瀬の誕生日に映画を観に行ったのと、同年の青峰の誕生日に花火大会に行った時の2度きり。キスはその時黄瀬がした一度だけ。黄瀬としては、お互い部活もあるし、遠距離であることを考慮しても、もう少しデートしたいし、キスもしたい。けれど、青峰としては、それは嫌じゃないけど、現状で満足している。青峰は薄々黄瀬の気持ちを分かってはいるが、正直現状維持で充分。そんなある日、付き合ってから3度目の黄瀬の誕生日を迎えた。当日は東京都がIH予選であったため、疲れを考慮して翌日の夜に会った2人。いつものように穏やかに話して、時間も遅くなり、バイバイをするところ。でも、その日の黄瀬は違った。「たまには青峰っちからハグしてほしい」と切り出す。青峰は少し戸惑う。決して嫌なわけではない。ただ、照れ臭かっただけ。そうやって迷っていると、「じゃあ、青峰っちからキスしてほしいっス」と黄瀬は言う。「それのが余計無理」と青峰は言う。まあ、男としてのプライドもあるし、引き下がれないが。3度ほどしようと頑張るが、なかなか決心がつかずもだもだしていると、「じゃあ、オレからしようか?」なんて。だからプライドがそれを許さないんだって!青峰は羞恥を振り払って、4度目の正直。しかし結果は…「…下手くそ」「うるせー!初めてなんだからしょーがねーだろ!」…あえなく失敗。「しょーがないからオレからしたげる」「ああ、そりゃドーゾ、いつでもこいよ」あっけらかんと述べる青峰。(コイツ自分からは出来ないくせに、オレからのは、なんでもないように受け入れるんだもんなー)とは思いつつも、MK5。しかしそこで戸惑っていると、「さっさとしろよ馬鹿」と叩かれた。(3回も待たせたアンタに言われたくねーよ!)なんて思っても口には出せない。だって基本、青峰ドSだし。仕方ないから今度はすぐにキスしてあげる。どーだ、とシタリ顔しても、「お前良くできるな(つか、オレが実際にしたいと思わないだけなんだけど)」と呆れ顔。こりゃ当分今までと変わらないな、なんて、そんなの前から分かってたこと。告白してきたのは青峰なのに、(まあ、先に意識し出したのはオレだけど、)オレのがよっぽどベタ惚れだなんて、そんなのも、前から分かってたこと。仕方ない。

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