△ アリビンゲーブ 16
「……」
はあ?とでも言うような沈黙に包まれる。
だって訓練の後、またもや汗も流さずにそのままだし…。
「お前は本当に何にも分かってねぇんだな…」
呆れるような声が響いたが、その声は何故か諭すような優しさを含んでいるようだった。
直後、ズボンのボタンが外され抵抗も空しく彼の手が下着の上を滑る。
「や…っ!??」
するりと潜り込んだ彼の左手が、今まで感じた事のない秘部を探り出す。
「…!!!?」
びりりと全身が痺れる。
こんな感覚は、味わった事が、無い。
引っ掻くような、擦るような快感が繰り返し頭まで突き抜ける。
途端に力が抜け、声が漏れる。
「なっ…に?兵長、そこ…っ」
くくっとくぐもったような笑いが聞こえ、更に快感を与えられ一瞬で体が脈打つ。
「…十分反応出来るじゃねぇか」
自分の意志とは無関係に背中が仰け反り、愛撫に合わせてびくびくと反応してしまう。
こんな自分、知らない。
「…や…だ…っ兵長…」
情けない声が漏れるが、自分が『女』になってしまう気がして、無性に怖くなった。
蚊の鳴くような声で抵抗はしてみるが、体は彼の与える刺激を楽しんでいるようで、無意識にもっと、と思ってしまう自分がいる。
ふと気付くといつのまにかシャツのボタンも全て外され、下着を上にずらし彼の手が乳房も弄んでいる。