環境効果、反響効果
※同い年,恋人設定
※主人公視点
※R18の為,閲覧にご注意
室内にはいった時、わたしも彼も頭からつま先までこれでもかというほどぐしょ濡れ状態だった。
夏の合宿前に必要なものを買いたいと、彼がそういったので丁度いいから一緒に見に行こうと誘ったのが数日前。
目的のものを購入したあと、外をぶらついていると突然のゲリラ豪雨に見舞われてしまってこのざま。
どこか雨宿りと服を乾かせるところはないかと雨の中走り回って、こんなところにきてしまった。
目の前には大人向けのドラマや映画でしか見たことないような豪華なキングサイズのベッド。
ベッド周辺の壁は鏡張りになっていて、よく見ると天井にまで鏡が貼ってあった。
「(…よりにもよって、ラブホテルなんて…)」
途中でどうしようとは思ったけど、なんだか引き返すこともできなくて。
流されて扉を開けてしまったような気がする。
なんだか恥ずかしくて、隣にいる踏陰くんの顔を見ることができない。
「…名…このままだと風邪をひきかねない。
だから…その、なんだ…」
風呂に、入らないか?
ためらいがちに紡がれた言葉には、わたしと同じく気恥ずかしさの色を感じられて。
ああ、踏陰くんもわたしと同じなんだ。そう思うと、ピンと張り詰めた糸が緩んだ気がした。
+++ +++ +++ +++
「わ……広…っ」
湯船にお湯を溜めようと、浴室に入ったんだけど。あまりの広さにわたしは驚いてしまった。
なんでこんなに広いか、なんて…そんなの……ここでするからに決まってるよね。
…恥ずかしくなってきた…。それより、早くお湯を溜めよう。
蛇口を開いて、ベッドのある部屋へ戻ると。そこにいた踏陰くんの姿を見て、思わず言葉を失った。
「どうした名」
黒いベストに白のシャツ。カジュアルさと清潔感のある服装をしていたはずなのに。
今は上半身に何も纏っていない。男の子にしては華奢だと思っていたけど、その見立ては間違いだと思った。
だって目の前にいる踏陰くんはどこからどう見ても男性そのもので。
筋肉のついた二の腕や、胸板がとてもセクシーで。
なんだか恥ずかしくてびっくりして、思わず目をそらしてしまう。
「…名。どうした、と質問しているのだが?」
「あ、…えっと…」
どう答えたらいいものか、言葉に詰まっているうちに踏陰くんが距離を詰める。
わたしのことを見つめる瞳はまるで猛禽類の、それ。さしずめわたしは狩られる側の小動物。
踏陰くんに見つめられたら、もうわたしは逃げられない…。
「お前も、脱げよ」
耳元で響く甘いバリトンボイス。
ぞくぞくっ、と。快感の刺激が背筋から全身へ走った。
こんな風に命令されたら、従うしかないじゃない。
+++ +++ +++ +++
「まるで生き返ったようだな」
「…そ、そうだね……ッ、」
後ろから踏陰くんに抱きしめられるような体勢で湯船に座る。
確かに湯加減は絶妙だし、雨に濡れて冷えた体は温まってきている。
だけど全然落ち着かない。
どうしてかなんて、わかってる。
後ろから伸びてきた彼の手が、わたしの胸を弄ぶ。
感触を楽しむみたいに、優しく。
甘い刺激は徐々に先端へ移り、たまらずに声が漏れる。
「どうした名、息が荒いぞ」
後ろにいる踏陰くんの表情は見えないけれど、だけどきっと悪戯っぽい笑みを浮かべていることは声音でわかる。
こういう時の踏陰くんは本当に。本当に意地悪だ。
何をどうするとわたしが恥ずかしがるのか、適度に困るのかをわかって攻めている。
けど、わたしはそんなところも大好きで。惹かれていて。抗えない。
「下もこんなになっているな。…これは、お湯じゃないだろう?」
胸を攻めていた指はいつの間にか下半身へ伸びてきて、わたしの大事なところへ侵入する。
くにくにと蜜壷を刺激されて、脳髄に刺激が走って。段々体に力が入らなくなってきた。
内壁の一点を爪で軽く引かれた瞬間、ぴくりと体が跳ねる。
その反応で、わたしの弱点がここだと気づいたらしく、執拗に同じところを攻め立てる。
「あっ…あ、だめ…ふみかげ、く……そこ…ッ」
だめ、声、我慢できない…気持ちよすぎ…。
快感の波が押し寄せてくる。体が小刻みに震えて、自分が上り詰めようとしているのがわかった。
それは踏陰くんも気づいているみたいで、攻め方に緩急をつけている。
耳元では大好きな声で、甘く、それでいて意地悪をするように囁く。
―さぁ、イっていいぞ。
首筋に少しざらついた感触。
「んっ…も、だめ…ぇっ…!」
踏陰くんが舐めている。そう認識した瞬間、視界が真っ白になって、一瞬意識を手放した。
体に力が入らなくて、思わず彼にもたれかかる。
踏陰くんはそんなわたしを優しく抱きとめて、頭を撫でた。
「…そんなによかったのか?」
「っは…ぁ……うん……
でも、踏陰くんも…辛そうだね?」
「―ッ……あぁ、そうだ…」
ずっと余裕があるように振舞っていたけど、こんなぴったりくっついているんだもん。
わたしのお尻にはぴくぴくと脈打つモノが当てられていて。
「じゃあ……さ…。
ふみかげくん……ここで、シよ…?」
ちらりと後ろを振り向くと、平静さを装いながらも
ぎらついた瞳の踏陰くんが。そこにいた。
+++ +++ +++ +++
「―…あ……そこ……やっ…はや、く…」
「名…ッ、そう、急かすな…!」
「んあぁっ…!」
壁に手をつき、後ろから思い切り貫かれる。
一気に、一番奥まで犯されて、思わず声が漏れる。
一番奥の、一番深いところ。そこまで一度で突かれたんだもの。
さっきまでとは比較にならないほどの快楽が全身を襲う。
ゾクゾクする。この震えは、気持ちいいから。体がこの快感に喜んでいる。
「ふ…ふみかげ、く……おねがい、もっと……もっと…!」
「あぁ、勿論だ…ッ!」
「ひゃぁっ!」
胎内の最奥まで押し込まれた肉棒がゆっくりと引きずり出され、さらにもう一度奥へ。
容赦のない激しいピストンに、何もかも我慢できなくなって、さっきからだらしない声が漏れてしまう。
引き抜かれる時の快感、そして無理矢理ねじ込まれる感覚。くせになりそう。
あまりにも気持ちよすぎて、壁に手をついていても踏ん張れなくて。
少しずつ四つん這いの体勢へと変わっていく。
「…まるで、犬のようだ、なッ」
「ああっ!!」
ずん、とまた奥へ。
結合部からぐちぐちと厭らしい水音が響いて。お風呂の中だから余計に響いて、また興奮剤になってしまう。
だめ。こんな何度も奥をいじめられたら、わたし、もうだめになる。
この快感の虜になって、他に何も考えられなくなっちゃう。
だけどもっと攻め立てて欲しいのも事実で。
きっと今のわたしはどうしようもなくだらしない顔をしているんだろう、と頭の片隅でそう思った。
「――、名、イクぞ…」
「う、んっ…!っは…イ、って…おねがい……わたしも、も…だめ…!」
わたしがそう言い終わるやいなや、胎内で膨れた肉棒が勢いよく抜かれ、熱い液体を背中に浴びる。
ギリギリ、同時に達することができたわたしは、肩で呼吸しながら、ひとまず行為の余韻に浸った。
+++ +++ +++ +++
「…今日は随分乱れたな」
「〜〜〜〜ッ!―――もう、言わないでよ……」
ニヤリと悪い笑みを浮かべて、踏陰くんは言う。
すっかり汗と体液まみれになってしまった体をシャワーで洗い流すことにしたのだ。
特に背中やお尻にかけてべっとりと飛ばされた精液を流すべく、踏陰くんが洗ってくれている。
「そんなかわいい反応していいのか?
…もう一度、するぞ」
「えっ、あ……ん・・・」
腰のあたりをさすっていた手がおもむろに前へ伸ばされる。
くにくにと下半身の突起を弄ばれ、また恥ずかしい声を出してしまった。
―あ、これ、ダメだ。だって、また大きくなってるもん。
だけどそうなって欲しいと願っている自分もいて。
このあとどう攻められるんだろうと、心を躍らせてしまったのだ。
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耳元で囁かすの好きすぎる。
2017.05.07