味見
ソルジャーの用意したサンタ服は、名が考えていた以上に過激なものだった。
具体的にどうなっているのか、といえば。
まずバスト部分とスカート部分がセパレートされていた。
セパレートされているものの、どちらも身体を覆う面積は極端に少ない。
布自体の面積が少なく、純白のレースで増やした、という作りだ。
安易な気持ちで「着てみます」などと言うんじゃなかった、と名は早くも後悔した。
しかもニンジャの前である。
自分自身が好意を抱いている相手の前だ。
どきどきが止まらず、先ほどから必要以上に自身が興奮していることを彼女は感じていた。
だが、当初考えていた「ニンジャの余裕をなくす」という目的は達成されたといわざるをえない。
名の知っているニンジャは彼女に対し、息を荒げたりすることは皆無だったが。
今、彼女の眼前にいるニンジャは呼吸が不規則で。
頬も名に負けず劣らず朱に染まっている。
ちらちらと名の胸元や腰のくびれ、太腿などに視線をやっては、いたたまれないように外す。
お互いが恥ずかしさから何もいえなくなり、なんともいえない静寂が彼らを包んだ。
「全く…ソルジャー殿も何を考えているのでござろうか…」
酷く呆れた様子でニンジャは唇を開いた。
その言葉は名に向けてのものではなかったようで。
彼の独り言でもあった。
「こんな服、どこで手に入れたのでござろうか…」
否、独り言ではなかったようだ。
ぶつぶつといいながら、彼の掌は名の胸元へ伸びていく。
名が見ていてもよくわかるくらい、今日のニンジャはいつものニンジャと違っていた。
一言で表すならば、余裕がないのだ。
目の前にいる獲物をただ食らうだけかのような、そんな切迫感が今のニンジャから感じられた。
「あ、の…ニンジャさん…っ…そこ、は…」
「…ブラはつけていないのか?」
くりくりと胸の先端をもてあそぶように指で転がし、感触を楽しむ。
布越しに伝わる刺激が酷くもどかしく感じて、名の声は上ずってしまう。
ニンジャはそんな名の反応を一つ一つ楽しむ余裕もないようだ。
胸の突起が固くなっていることを感じ取った彼は、胸の布を上にずらし。
その固くなったものを口に含み、今度は口で楽しむことにした。
「や、んっ…駄目ぇ…。。そこ、弱いんですぅ…」
「知っている」
名の甘い声や、吐息、快感に耐える仕草一つ一つがニンジャにとっての媚薬になっているのか。
自身がどんどん硬くなっていることを自覚しながら、先端への愛撫を続けた。
「あ、あっ…だめ、気持ちいい、ですっ、にんじゃさ…あんっ!」
「…乳首だけでイくのか…?」
残り僅かしか残っていない理性をフル活動させて、ニンジャは彼女の耳元で低く囁く。
彼女の耳元も性感帯だということを知っているが故の行動だ。
「ひとまず…イけ」
カリ、と
先端に軽く歯を立てると、名の身体が弓なりにしなり、数回痙攣を起こした後、息を荒げて力なく横たわった。
その仕草だけでニンジャは理解した。彼女が絶頂を迎えたことを。
「…気持ちよかったか?」
息が荒いのは名だけではない。
激しい愛撫をしていたニンジャ自身も呼吸を乱し。
残り僅かの理性も、絶頂を迎えとろんとした名の姿に打ち砕かれた。
「っは…ぁ…はぁっ、はぁっ…
に、ンジャ…さぁん…っ、ニンジャさんも…気持ちよく、なって…」
絶頂を迎えたばかりであるにも関わらず。
名は緩慢な動作で激しく主張しているニンジャのそれに手をはわせ。
袴の上からゆるゆると上下に扱きはじめた。
力が入らないのか、あまり激しい快感を味わうことはできなかったが。
そんな状態でも自分も気持ちよくさせようとするその姿にそそられて。
「わぁっ…ニンジャさんの…硬く、なってます…
すご…おっきいですよ?」
快楽の虜になった名は、布越しに激しく主張するソレをうっとりとした眼差しで見つめ。
はぁっ、と酷く嬉しそうに息を吐いた。
その姿で、ニンジャの理性は完全になくなった。
先ほどまでは最低限の体裁を取り繕うためのものは残っていたものの。
それすらも。完全に、なくなった。
気づけばニンジャは名を完全に押し倒し、柔らかな唇を貪った。
何度も角度を変え、啄むように。深く深く。舌をねじこんで、口内を犯し。
酸素がなくなるまで、何度も何度も。熱い口付けを交わした。
「…名…」
「ニンジャさ、ん…っ…わ、わたし、もう…」
我慢ができません、と。消えるようなか細い声で名は訴えた。
いつもならばそこでさらに焦らすのだが、生憎。今のニンジャにはそんな余裕は、くどいようだが全くなかった。
ただでさえ余裕がないのに。
名は自分でショーツをゆるゆるとずらし、蜜で溢れかえった其処を指で開け。
ニンジャを受け入れる姿勢を自分自身で作り出した。
誘われている。
そう彼は直感した。
名のその姿は今まで見てきた彼女自身の痴態の中でも指折りなほど扇情的で。
彼は返事の代わりにそそり立った自分自身を一気に彼女の秘部へと挿入した。
「やああぁっ!!」
びくんと身体をしならせ、名は全身でニンジャを受け入れる。
挿入しただけで軽くイったか。そんなことを頭の片隅で思いつつ。
ニンジャは容赦なく律動をはじめた。まるで童貞のように、一心不乱に。
余裕がなくて格好がつかないな。そうも考えたが…己の逸物を締め付けて離さない名を味わっているのだから仕方がないと。
内心言い訳をしながら、何度も、何度も激しいピストン運動を繰り返す。
そのたびに名の唇からは嬌声が漏れ、段々目の焦点が定まらなくなっていく。
「んあっ、やっ、にんじゃさんっ、きもひ…いいれすっ!!あひっ!
もっと、もっと…!もっと名のこと、可愛がって…ッ!!」
呂律の回らない状態になりながらも、快感を与えてくれと名は懇願する。
それはとても淫らで厭らしくて。
ニンジャは彼女からの願いに行動で応えることにした。
具体的には先ほどよりも激しく彼女を攻め立てることにしたのだ。
一突きするたびにあがる声。
そして懇願。淫らなネガイ。
彼女が今見につけている衣装も考えるひどくちぐはぐに思えて滑稽だった。
「全く…他人にモノを与えるさんたくろーすとやらが願いばかりでどうするんだ?え?」
わざとニンジャは冷たい口調で話す。
名とこうして交わっている時は、どうしてもいじめてしまいたくなるのだ。
「ほれ。なんとか言えばどうだ?」
彼女の返答を催促するようにまた一突き。
ひゃん、と情け無い啼き声を上げた後、名は息絶え絶えに応えた。
「…っ、から…です…っ」
「聞こえんな。しっかり喋れ」
ここまですると酷いだろうか。と思いもしたが、聞こえぬものは聞こえぬ。
やはり彼女の声でしっかり聞きたいという欲求が大きかったため、ニンジャはさらに尋ねる。
「ニンジャさんの、おねがい…を、かなえられたから…っ…。
だから、です…っ」
力なく名は微笑んだ。
一瞬ニンジャの思考回路が停止してしまったが。
彼女の言葉を反芻するうち嬉しさと気恥ずかしさがこみ上げて。
上気した頬を名に悟られる前に、ラストスパートをかけるように激しく動くことにした。
「…ああ、全く、良いさんたくろーすだな…ッ」
そんなさんたには拙者から褒美だ。
受け取れ。
そう呟いて。
ニンジャは彼女の中に精を放った。
その瞬間。
名がとても幸せに微笑んだ。
「ニンジャさん…メリー、クリスマス…ですっ」
と、微笑んで。名は意識を手放した。
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2300番キリリク作品です。
桃花さま…お待たせしまし、た…!!!
「クリスマス拍手のニンジャできわどいサンタ服を着たヒロインを襲ってしまうニンジャ裏夢」
と、言うことで裏です。なんかもう描写が微妙すぎてすいません…自分の力量のなさに涙が止まりませぬ!!orz
こんなもので宜しければ受け取ってください。m(_ _)m
09.01.07