(真昼と女子会 高校生パロディ)

あ、いたいたー。あーれが、グレンの言ってた翔子ちゃんかな?かっわいい!グレンが言うだけの事もあるわね。あ、深夜もそんなこと言ってたかな?まあ、いいや。私は翔子ちゃんに会いに来ただけなんだし、深夜とかグレンとかどうでもいいわ。
ま、まあ、ちょっと違うことも考えてたんだけどね。グレンの心を盗った人だから気になったんだよね。私が劣るなんて思ってなかったのもあるんだけど。だって全教科パーフェクトで、って嫉妬に狂った言葉なんて並べたところでどうにもならないか。

「こんにちは。初めまして」

目を見開いた翔子ちゃん。やっぱり私のことは知ってるみたいだわ。そりゃあ、まあ、知ってるでしょうけど。でも、改めてご挨拶しなくちゃいけないわね。

「誰だ」
「へ?」

え、嘘でしょ。いや、まっさかぁ。目の前で首を傾げている翔子ちゃん。本当に私のことを知らないっぽくてちょっと驚きが隠せないんだけど。だって代表で挨拶もしたじゃない。もしかして振りなのかもしれないけど、いや、でもわからないし。私、柊真昼、と自己紹介しても分かってもらえなかった。なんでこんな子がグレンの思い人なの?だって、それでもグレンと仲がいいからきっと思われてるんだろうけど、私の方がずっとグレンを好きでいる筈なのになんでよ、ホントに確かにこの子かわいいと思う。美人の方が合ってるかもしれないけど、それにテストでも全教科満点なのも知ってる。だけど、それでもグレンと一緒にいた期間は私の方が圧倒的に長いし。

「で、何のようですか?」
「え?あ、あの、グレンと仲いい?」
「グレン……?あ、一瀬のこと?」
「そうそう!」

な、なんか抜けてる子だなあ。うーん、仲良くなれなさそう……大丈夫かな。


翌日。翔子ちゃんを見つけたので挨拶をしに行ってみたらちゃんと名前を覚えていてくれました。最初思い出すのに時間がかかってたけどちゃんと思い出してくれたから嬉しかった。グレンに会って話してみた。翔子ちゃんのこと。グレンは顔を真っ赤にして色んなことを話してくれた。私では翔子ちゃんにはかなわないことがわかった。

だってグレンのあんな顔見たことなかった。頬を赤らめて翔子はな、って話しをする姿を見て胸が痛くならないわけが無い。けれど、グレンのことが好きだから応援してあげなきゃって思った。

「えっと、柊真昼さん」
「あっ!翔子ちゃん!どうしたの?」
「ご飯一緒に食べない?」
「いいの?」

小さく頷いた翔子ちゃんを抱きしめたい衝動に駆られた。手を引いてグレンにじゃあね、と手を振った。羨ましいでしょ?優越感に浸っている自分に驚いた。なんで、こんなに嬉しいんだろう。それに、翔子ちゃんが可愛くて可愛くて私のものにしたくなった。やだ、なんで?私こんなつもりなかったのに。

ごめんなさいグレン。私あなたの恋を応援できそうにない。だって、今分かっちゃったんだもの。私も翔子ちゃんのこと好きみたいだから。