ゴールドがゲスい感じです!
どうやらヒロインの友人と付き合っていたようです。
「ゴールドくんって最低」
それが久しぶりに会った彼女の最初の言葉だった。
まあオレも心当たりがないわけでもないから、何も言わない。
いつも花のような笑顔を浮かべる表情は、くしゃりと歪められている。
ああ、この顔は見たことがないな、とまったく関係ないことを考えて黙りこむオレに呆れたのか、もしくは諦めたのか……マヨはオレの悪口を吐き捨てる。
「外見だけであの子と付き合うなんて……彼女すごく泣いてた…どうしてそんな理由で付き合おうと思えるの?
私分からないよ」
「そこそこ可愛かったし、スタイルもよかったから。
それじゃダメなんスか?」
「……私、ゴールドくんのこと見損なったわ。
もう二度と私の友達の前に現れないで」
本音で答えただけなのに、気に入らなかったらしい。
んだよ、ウソついたらついたで「ウソつかないで」とか言って怒るくせに。
どっちでも一緒じゃねえか。
彼女を外見で選んで何が悪い。
中身なんて極端なものじゃなきゃどうでもいい。
どうせそばに置くなら、可愛い方がいいに決まってるだろ。
他の女だってそうだ、格好いい彼氏をステータス上げの為に欲しがる、それと一緒じゃないスか。
世の中そんな風にできてんだよ。
そう心にも思ってない出任せを思い付く限り述べると、彼女は信じられないという風に目を見開く。
眉を潜めると、オレの顔も見たくないのかすぐさま背中を向けて、去り際に一言。
「ほんっと、最低だね」
その言葉がオレの胸を深く抉る。
――…本当はオレだってあまりこんなことしたくない。
好きでもないやつと付き合うなんて嫌に決まってる。
オレが好きなのは、たった一人。
…でも気持ちを伝えることさえ叶わないんだよ。
この行き場のない感情をどうにかしようと躍起になって。
忘れたくてしょうがなかったから、告白してきたやつと片っ端から付き合った。
もどかしい胸の苦しみから、解放されたかった。
それが今回、彼女に知られちまったわけなんだけど。
ならオレはどうしたらいいんスか?
想いを伝えることすら憚られる。
あんたはオレを最低扱いしましたけど、オレからすればあんただって最低じゃないスか。
こんなにも、好きで好きでしょうがないのに!
彼女をよろしくね、とか相談に乗るよだなんて。
オレの気持ちなんかこれっぽっちも知らずに、そんなことばっか言うから……
オレが…オレがどれだけ悩んで苦しんで、どんな思いで背中を追いかけていたのか……彼女は知る由もないんだろう。
オレを応援してくれるというなら、
どうして……あんたはレッド先輩の隣にいるんスか。
最低な男の言い分
(憎悪でもオレに向けられる視線が嬉しいだなんて!)
とりあえずヒロインの親友モブ子の扱いが悪くて、申し訳ないです。
なぜ最低なのかというと
ゴールド→思わせ振りな態度を取るくせに、レッドと付き合っている
マヨ→親友の外見だけで付き合っていて、親友を深く傷付けた
みたいにお互い思っている為。
切なくなるものをテーマに頑張ったけど、途中で挫折したのは私です。←