赤様が下山しない理由を考えたらこうなった。




「ねえ、レッド…」

「…なに?」

「たまには下山とか、したりしないの?」

「結構な頻度で下りてると思うけど…」

「麓に食料を買いに行くだけだけどね。
……おばさん、心配してるよ?」

「……」


ピカチュウを膝に乗せながら、マヨは俺の名を呼ぶ。
彼女は時折、ここまで来ては俺に下山しないのかと説得する。
きっと彼女自身だけの意思じゃない、他のやつの言葉も代弁してるんだと思う。
グリーンに博士、言葉には出さないだろうけど母さん、とか。
身近な人に迷惑を掛けてる自覚はある。
でも俺は強くなりたくて、ここにいるんだ。
ただひたすら技を磨きたい、それだけ。
だからいくら言われても、なかなか下山する気にはならない。
チャンピオンという地位だけじゃ満足できない。
チャンピオンになったからといって、ポケモンマスターになれたというわけじゃないのだから。
俺なりの覇者――…誰よりも強く、認められる存在。
だから強さを求めてる。

…それに俺が留まる理由はそれだけじゃない。


「はあ…私もピカチュウ欲しいけど、出現率は稀だし。
レッドのピカを抱っこするには、ここまで来なきゃいけないし。
そしたらみんなが心配してるの思い出して、説得してみるけど意味ないしなぁ…
どうしたらいいんだろ」


「…ならマヨもここにいればいい。ピカチュウ触り放題だけど?」

「ピ!?」

「あー、それも捨てがたいよねー。でもここ寒いしなぁ」

「洞窟の中は暖かい」

「外に比べたら、だけど……よくこんなところで生活できるよ…」

「慣れたらどうってことない、普通」


洞窟の中は意外と暖かい。
あとリザードンが火を起こしてくれたりする。
寝るときはピカチュウと一緒。
ふわふわの毛並みで包んでくれるんだ。
マヨはピカチュウが好き、きっとこれ以上ない幸せだと思うんだけど。
だから、ここで一緒にいようよ。
ここなら邪魔者はいない。……なんて、冗談半分で言ってみる。
マヨは「えー?」と首を傾げてこちらを見た。


「…うーん、それはちょっと遠慮するかな。
私まだ、やりたいことたくさんあるし」


マヨらしい答えだった。
こちらも何となく呟いただけだったので、感じるものはない。
俺からすれば、マヨに会えるだけで十分だし、満足してる。



下山しない理由?

マヨと二人きりになれる以外の他に何がある?
俺の為にわざわざ会いにきてくれるとか、これ以上望むものなんてあるわけがない。
これだけメリットがあるのに、手放すような馬鹿な真似をするわけないだろう。
マヨが俺を友達以上に見ていなくても、俺はマヨを手放す気はさらさらない。

(狙った獲物は逃さない)





最後の部分が書きたいがために書き出したらこうなった\(^O^)/
時間経ってから最後の書いたら、最初予定してたのが迷子ww
ちょ、オチwおまwwどこいったwww

終わったあとにレッド様のキャラが違うなんて思ってない、思ってないよ?



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