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- ナノ -
01
平次先輩と付き合い出したうちは、毎日登下校を一緒にするようになった。

先輩方向ちゃうのに、毎朝迎えに来てくれるし、放課後も家の前まで送ってくれんねん。

うち幸せ過ぎてテンション上がりっぱなしや!

今日もそんな感じで先輩と一緒に登校しとった。
先輩は一緒におる間、いっつもオモロイ話でうちを笑わかしてくれる。

「ほんでな、そんとき」
『あはははは!ホンマですか?』
「あ、なまえ!今日もラブラブやなぁ」

途中で友だちのともだちに囃されたけど、うちは満面の笑みで返したった。

『ええやろー?うちホンマに幸せやもん!』
「せやったら今日のなまえの誕生日最高な日になりそうやな!
はい。うちからのプレゼント!」
『わー、ありがとう!』
「ほな、服部先輩お邪魔しましたー」
「…」

ともだちが行ったと思うたら、平次先輩が何や難しい顔しとった。何で?

「なまえ、今日誕生日なんか?」
『はい。そうですけど?』
「何でもっと早う言わんねん!俺今まで知らんかったやんけ!」
『うち平次先輩と一緒に居ったら幸せやから、何も要らないですよ?』
「なまえがようても俺があかんねん!行くで!」
『ちょっ、先輩そっち学校とちゃいますよ!?』
「んなもん、サボりやサボり!今日はデートに行くで!」
『!?』

実はまだデートはしたことなかってんけど…

え?誕生日プレゼントが一日デート?

先輩と一日中一緒やて?!
うち幸せ過ぎてシネるわ!!

「今日の俺の時間全部お前にやるから、誕生日プレゼントはまた今度で堪忍な」

なんてカッコええ顔で言われたからクラクラしてきた。

『平次先輩と一日一緒とかこれ以上のプレゼントないですよ!!』

あかん。
興奮し過ぎて声裏返ってもうた!

その日は一日中遊び回って、最後に梅田のVIPの観覧車に乗った。

最後が観覧車なんて遊園地やったら定番やねんけど、何でわざわざ此処まで来たんやろ?

そう思うてたら、頂上近くで向かいにおった平次先輩がうちの隣に座って…
って近い近い!!

握られた手にかぁああああと音立ってるんちゃうかって勢いで顔が熱うなった。

「なまえ、最後にもう一個誕生日プレゼントや」
『え?』

ってなんかいつもは見ぃひんくらい真剣な表情した先輩が目の前に居って。
もう今の状況で既にパニクってんのに、先輩の顔が近づいて…ってもしかして!?

観覧車の頂上でって先輩どんだけロマンサーやねん!

とか思いながら瞳を閉じたら一瞬だけ唇に温もりがあって、すぐ思いきり抱き締められてうちの耳元で

「なまえ…誕生日おめでとうな」

って囁かれた!!

うち絶対今日のことだけは忘れへん!って思った16歳の最高の誕生日!!


→あとがき
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