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自分で言うのもなんだけど、俺って結構女子から人気あるんだぜ?
ファンレターは当たり前、一部じゃファンクラブなんかができたとかできてないとか。
ま、俺の頭脳と容姿と運動神経を持ってすればそれは当然のことなのかもしれないけどな。


「新一ー?帰るよー?」
「おぅ、今行く」


ま、当然彼女もいるわけだ。
ちょっとヌケてるところもあるけどそこもまぁご愛嬌ってヤツ。
うちのクラスでも可愛いって言われてる彼女、なまえ。


「オメー今日買い物行きたいって言ってなかったか?」
「ああ、うん、そうそう。デパートにちょっと。行く?新一も」
「トーゼン」


俺がサッカーしようものなら、きゃーきゃー黄色い悲鳴があがって客席が埋まる。
そう。
俺は天下の高校生探偵・工藤新一。
その俺に不可能なことなんかない!


「でね、その時蘭が」
「マジかよ」


さりげなく。
あくまで自然に自然に。
気づかれないように。
…今だっ!


「あ、新一」
「うえぇ!?」
「え?上?」
「あ、いや、別に。…どうした?」
「ああ、うん、あのね」


落ち着け。
平静に、平静に。
さりげなく、自然に。
…。
……。
………今だっ!!


「あ、そう言えば」
「おわっ!?」
「えっ、なに!?」


勢い余ってなまえの脇腹殴ってしまった…。
な、なんか言い訳を…


「え?何?私何かした?」
「あ、いや、そう言うわけじゃ」
「え?ほんとに何?」
「いや、だから、そのー」


ああ!
俺ファンクラブがあるくらい人気ある高校生探偵なのに言い訳が見つからねーじゃねぇかっ!
いや、これは良い機会だ。
はっきり言えばいいんじゃねぇのか?
よし!
頑張れ俺っ!


「新一?」
「なまえ、」
「うん?」
「…」
「…」
「…」
「…新一?」
「…ぃ……か?」
「うん?」
「…手、繋いでもいいですか?」


言った!
俺は言った!!
ここで彼女なら「うん」て、


「ぶはっ」


え?
ぶはっ、ってコイツ吹き出し


「あはははは!」


は、腹抱えて笑ってやがる!
なんなんだよ、コイツっ!!


「ごめん、ごめん。うん、私も新一と手繋いでいいですか?」
「え?お、おぅ…」


だ、だよな?
やっぱりなまえも俺の推理通り手繋ぎたかったんだよな!
よし、次は…


「(新一顔真っ赤にしちゃってかっわいいー!手繋ぐまで2週間かぁ。次はどのくらいかかるんだろ。楽しみっ!)」




→感想
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