なまえは悩んでいた。最近、新一と仲がいいせいか嫌がらせが酷いからだ。
下駄箱をあければごみくず、ロッカーをあければ教科書などに誹謗中傷がかかれている。
なまえはため息をついた。
ともだち「おはようなまえ。また嫌がらせ?」
『まあ、ね。でも大丈夫!こんなんに負けないから』
ともだち「私も味方だから、ね?」
『ん、ありがとう』
なまえはちょっと疲れ気味のようだ。
結局日に日にエスカレートしていく嫌がらせは今日も酷く、授業を抜け出して屋上に来ていた。
『死ね、か。流石に答えるなぁ』
なまえは呟く。答えが返ってくるはずもない空に向かって。
しかし意外にも答えが返ってきた。
新「なまえ、オメー」
『し、新一!どうしたの?』
新「どうしたはこっちのセリフだ!オメーどうしたんだよその教科書もその服装も」
『な、なんでもない』
新「なんでもなくねぇよ!いいから言え!」
新一は凄い剣幕でなまえを怒った。
そうすればなまえは一度びくりと体を震わせたが話し出した。
『最近、新一と仲いいからって嫌がらせが酷いんだ。いつもは我慢出来るんだけどね』
新「なんでもっと早く言わねぇんだよ!」
『だって言ったら新一に迷惑かかると思って』
新「バーロォ。好きな女が悲しんでるのに黙って見てられるわけねーだろ」
『新、一?』
新「オメーは俺が守るから」
『ありがとう』
新「それにともだちや蘭や園子も味方だ。オメーは一人じゃねーよ」
『うん、』
と、なまえは涙を流した。そんななまえを新一はそっと抱き締める。
新「大丈夫だ。俺が守ってやっから、な?」
『うん、ありがとう』
新一はなまえの涙を優しく指で拭うと笑った。
そんな新一の笑顔につられ少しぎこちないながらもなまえも笑った。
『味方はすぐ側に』
いるもんなんです。
→感想
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